緑のハインリヒ(三) [文学 ドイツ]
『緑のハインリヒ』三巻をようやく読み終わった。
前半は、かなり暗い感じで進む。恋人アンナの体調が悪く今にも死にそうな様子でこの巻は始まる。本当の絵の師匠を見つけたかのように感じていたハインリヒだが、お金がらみのことでこの師匠レーマーの心を傷つけてしまい、失意のまま狂ったようになり、ハインリヒの前から姿を消す。その後、恋人アンナは死に、もうひとりの彼の身近な女性ユーディトもアメリカへわたり彼の下から去る。前半三分の一はほとんど「別れ」しかないと言ってもいい。しかしここがこの三巻までを読んだ中で最も面白かった。
その後、彼は実家に戻り数週間家に閉じこもったあと、絵画の学校へ行くために見知らぬドイツの街へ旅だつ。そこで彼は新たな二人の友人を見つけ、かなり仲良くなるが、謝肉祭での出来事をきっかけに友人の一人と喧嘩し、決闘沙汰にまでなってしまう。
正直、このハインリヒ、とにかく人と深く付き合っては、喧嘩別れのようになってしまう。相手をどうしても傷つけてしまう性格なのか?神経質そうに見えるが、読んでいると実に無神経な感じがある。
しかしとにかくつまらない。ここまで読んだので何とかあと一巻読み切ろうとは思うが・・・。
2020-04-02 14:16
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