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The Return of the Native [文学 イギリス Thomas Hardy]


Return of the Native (Wordsworth Collection)

Return of the Native (Wordsworth Collection)

  • 作者: Hardy, Thomas
  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
  • 発売日: 1998/01/01
  • メディア: ペーパーバック



Thomas Hardyの5作目を読み終わった。
この作品も映画化されている。彼の作品は多くが映画化されている。

主人公は、パリへ留学し、そのままそこで働いていたが、都会生活に疲れてしまった心優しいClym。彼が、故郷に帰ってきた人物(The Return of the Native)として題名となっている。彼が故郷Egdon Heathに帰ってきたことによって、後に彼の妻Eustaciaが言うように5人の人物の人生を狂わせる。

登場人物は、
あまりにの美しさゆえに、村民たちから魔女と恐れられているEustacia。彼女も都会から父親の死によってこの田舎のDgdonに戻ってきた人。彼女は、主人公Clymと違い、都会生活に戻りたいと熱望している。
このEustaciaを熱愛しながらも、素性のしっかりした女性Thomasinと結婚することになっているWildeve。彼の優柔不断さ、Thomasinと結婚しながらEustaciaをひたすら追いかける未練がましさが、後に悲劇を生むことになる。
Wildeveの妻になる、心優しい、田舎を愛するThomasin。
そしてこのThomasinを一途に愛し、自分の愛を犠牲にしてもThomasinの幸せのためにひたすら暗躍するReddlemanことVenn。

このEustaciaとThomasinの人物像は、Gone With the Windのスカーレット・オーハラとメラニーの関係性を彷彿とさせる。彷彿と言うか、このThe Return of the Nativeのほうが、先に出た作品ではあるが・・・。

心はフラフラしながらも、基本一途なEustaciaは悪女的な扱いをされているが、スカーレットと同様どうしても憎みきれず、どうしても愛すべきキャラになっている。
そして、Wildeveの結婚しても煮え切らないで、昔の男を追う感じが、性別は違えど、スカーレット像とかぶる。『風と共に去りぬ』はこの作品をベースに構想されたのではないかと思えてしまう。

とにかく面白かった。それぞれの登場人物の性格が非常に立っており、最終的には心が優しく美しい人たちが結ばれるところが良い。

とはいえ、純愛のままふたりが結ばれるのではなく、一度間違った結婚をし、大きな事件を経て、本当の愛に気付く、というのが、何となく純愛・純潔な愛が好きな私としては、前作Far from the madding crowd同様、若干残念だった。

とにかくHardyは面白い。
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