White Fang [文学 アメリカ]
Call of the Wild and White Fang (Wordsworth Collection)
- 作者: London, Jack
- 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
- 発売日: 1998/01/01
- メディア: ペーパーバック
Call of the Wildは、西海岸で、平和で幸せな暮らしをしていた犬が、アラスカの厳しい環境に連れていかれ、そこで野生化する物語であったが、このWhite Fangは逆で、完全なる野生で厳しい生活をしていた狼犬が、人間の飼い犬となり、そこでひどい扱いを受けながらもなんとか生き抜き、最後にやさしい飼い主に引き取られ、愛情をもって接してもらうことによって、段々と人間に愛着を持つようになっていき、最終的には西海岸で、人間の掟を学習し、幸せに暮らすようになるというもの。
初めは客観的な描写が多く、しかもあまりなじみのない自然描写ばかりだったのでかなり読みづらかったが、人間とのかかわりを持つようになり、心の交流が生まれるようになってからはかなり読むスピードがあがった。人間世界で生きながらも全く人間に愛情を持たず、「食うか食われるか」の厳しい世界で生きてきた一匹狼が最終的に「愛情」を持って周りの世界とかかわれるようになる過程は感動的である。このオオカミを人間に変えることによってかなり違った読み方が出来ると思う。
先にも書いたが、最初はかなり読みづらいが最終的にはとても面白い本であったと思う。
2021-03-26 07:07
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