安房直子コレクション2 見知らぬ町ふしぎな村 [文学 日本 安房直子]
絶版になっているこの本。結局中古で購入。
既読作品がほとんどだったが、全部再読。一度読んだ事があってもワクワク感をもって読めるのが素晴らしい。
10 オリオン写真館
13 海の口笛
14 南の島の魔法の話
以上三作は、私が所有している安房直子さんの他の本には収録されていない作品。
10は、このコレクションでしか読めない作品らしい。写真屋さんに弟子入りしたオリオンという猿が、いつまでも経っても写真を撮る仕事をさせてくれない親方に腹を立て、ひとり立ちする話。失敗もあるが、最後は自然と調和して仕事をするようになる結末が余韻があって良い。
13は、少し怖い話。「知恵がおくれている」女の子と父親の話。こういう結末なのね、という安房直子さん特有の何とも言えない、結末が美しい。
14は、不思議な話。ビアトリクス・ポターの「グロスターの仕立て屋」と宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」を組み合わせたような、珠玉の作品。夢と希望に溢れた最高のファンタジーだと思う。
何故、こうした本が品切れ重版未定状態なのか不思議だ。
2021-05-30 06:43
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