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みどりのスキップ [文学 日本 安房直子]


みどりのスキップ (安房直子名作絵童話)

みどりのスキップ (安房直子名作絵童話)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2013/01/18
  • メディア: 単行本



『安房直子コレクション7』のはじめに収録されている作品で、初めて読んだとき正直あまりよくわからなかった。今回、改めて絵本化されたものを読んでみて、何となく安房直子さんの伝えようとしていたことがわかった。絵本というにはかなり絵が少ない本ではあるが、やはり絵の力はすごいな、と感じた。

桜林で、一面に桜の花が咲く。そこに暮らしているみみずくは、そんなある日桜の精である綺麗な女の子に出会う。その子は桜が咲いている間しか生きられない。そこで、みみずくは来る日も来る日も、雨風などが、桜の葉を散らさないように見張りを続ける。

しかし最後には、世界をすべて深い緑にしてしまう、「緑のスキップ」がやってくる。
「トット トット トット トット」
という表現が、宮沢賢治の『風の又三郎』の冒頭部分を思い出させる。

物悲しさと暖かさが入り混じる不思議な余韻を残す話だ。
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