イギリス組曲 第六番 BWV 811 ニ短調 [バッハ 鍵盤楽曲 組曲]
1. プレリュード
★★★★★☆☆☆☆☆
長大なプレリュード。非常に内省的な音楽。瞑想的で自分の内面にひたすら向き合っているような音楽で始まる。2分30秒あたりからスピードをあげ、少し明るくなる。自分と向き合った結果、すこし行動に移してみようと考え動き出した感じか。行動していあるあいだも常に心の葛藤があり、内面は行ったり来たりしている感じが対位法でよく出ている。
2. アルマンド
★★★★★☆☆☆☆☆
落ち着いた感じの、綺麗なメロディを持った曲。やはりどこか瞑想的で光を見出しながらも常にストップをかける自分と戦っている感じ。
3. クーラント
★★★★★☆☆☆☆☆
跳ねたリズムの左手が印象的な曲。アルマンドの雰囲気を引きずっている。
4. サラバンド
★★★★★☆☆☆☆☆
装飾音の美しい、哀愁漂う曲。しかし、第一番~第五番までのサラバンドに比べ少し退屈な感じは否めない。やはり内省的な感じで、どこか吹っ切れた感じがないためだろうか、聴いていて息苦しくなる。中間部の非常にゆっくりとした今にも止まりそうな部分が、ためらいをひたすら感じさせる。
5. ドゥーブル
★★★★★☆☆☆☆☆
Doubleとスペリングされている。何がダブルなのかよくわからないが、サラバンドの雰囲気を引きずった曲。ゆったりとした単調なリズムで進んでいく。
6. ガヴォット I
★★★★★★☆☆☆☆
ガヴォットらしい愛らしさはあるのだが、やはり暗く内省的。相変わらず聴いていて苦しい。
7. ガヴォット II
★★★★★★☆☆☆☆
ガヴォットIを長調で演奏するのだが、どこかしら何故か暗さがある。定石通りガヴォットIの主題にもどる。
8. ジーグ
★★★★★★☆☆☆☆
今までの内省的な感じが嘘のように吹っ飛び、決然とした感じが漲った曲。やはり緊張感があり暗い感じは変わらないのだが、今までの息苦しい感じはない。
最後の外に開かれた感じがこの曲の救いか。とにかく高い緊張感を常に強いられる息苦しい曲だ。
2021-07-23 06:07
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