カプリッチョ《最愛の兄の旅立ちに寄せて》 BWV992 変ロ長調 [バッハ 鍵盤楽曲]
第一曲 アダージョ
「旅を思いとどまらせようとする友人たちのやさしい言葉」
★★★★★★★★☆☆
淡々とした中にほのかな情熱が見え、それとともにどこまでも優しさに溢れた曲。とらえどころのないメロディなのだが、何故か心惹かれてしまう。まさに題名通りの曲。名曲。
第二曲 アンダンテ
「他の国で起こりうるさまざまな出来事のいましめ」
★★★★★★★☆☆☆
危険な様々なことを考え心配する様子が、対位法を用いながら非常にうまく表されている。ほのかな暗さが美しい。
第三曲 アダージッシモ
「友人たちの共通の嘆き」
★★★★★★★★☆☆
こちらも淡々としながらも味わい深いメロディ。表情や言葉には表さないが、心の中では悲しんでいる様子がゆったりとしながらも憂いを帯びた曲調によく表れている。
第四曲
「友人たちは、やむをえぬこととしてここに集まり、別れを告げる」
★★★★★★★☆☆☆
ファンファーレのような、音がなり堂々とした音楽が展開されるのだが、何故かどこかしら憂いをおびている。
第五曲 アダージョ・ポーコ
「御者のアリア」
★★★★★★★☆☆☆
馬のひづめの音なのか?オクターブの「タララ、タララ」という音が非常に印象的な短いが味わい深い曲。
第六曲
「御者のラッパを模したフーガ」
★★★★★★★☆☆☆
こちらもファンファーレのような音で始まり、明るい前向きな音楽が奏でられる。
全体的にメロディアスで、どこか悲しみを湛えており、とても美しく聴きやすい名曲。この曲もイマイチ人口に膾炙しないのは何故なのだろう。
2021-07-31 04:39
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