でかでか人とちびちび人 [文学 日本 立原えりか]
立原えりかの講談社児童文学賞受賞作『でかでか人とちびちび人』を読み終わった。どこもかしこも立原えりかのオリジナル作品集は絶版になっており、ネット上の中古市場でこの青い鳥文庫版を手に入れた。
題名だけみるといかにもつまらなさそうが、結構面白かった。
オーストラリアのそばにあるある島には、でかでか人という人種がおり、その側にはちびちび人という人種もいる。彼らは言葉を知らない。二つの人種は協力して生きている。
ちびちび人たちは、ワニの耳の中に入り、竪琴を奏でながら歌を歌うとワニたちは眠ってしまう。眠っているあいだにでかでか人達がワニをとらえる。とらえたワニを人が大勢いる島へ持っていき売って生活している。
そんなでかでか人とちびちび人とふとしたことから知り合った船長とその親戚の娘ゆり。彼らはちびちび人たちに言葉を教える。言葉を教えたことでお互い連絡が取れるようになる。
そんなある日、悪い海賊にちびちび人が捉えられ、彼らの人を眠らせる歌声が悪用される。
そんなこんなで、ゆりの活躍もあり事件は解決、という話。
あらすじを読んでもあまり面白そうに感じないかもしれないが、結構心温まる良い話。
激しい展開になれた現代の子供たちには受けないのかもしれないが、このような心暖まる本はなるべく後世に残るように市場に出回るようにしてもらいたい。
2021-08-10 17:44
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