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図書館内乱 図書館戦争シリーズ2 [文学 日本 有川浩]


図書館内乱 図書館戦争シリーズ (2) (角川文庫)

図書館内乱 図書館戦争シリーズ (2) (角川文庫)

  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川書店
  • 発売日: 2011/04/23
  • メディア: 文庫



図書館戦争シリーズの二巻を読み終わった。
今回は泣きそうになってしまいそうな場面が多々あった。

p.386
「大切な誰かに恥じない自分でいるために人は歯を食い縛れるのだ」

これは名言だと思う。
人はよく言う。
「自分の思想・信条のために、仕事や命を犠牲にしたら、残された人はどうなるの?」
自分が正しいと思うことのために意地を張って仕事を辞めさせられたり死んでしまったりしてしまったら、残された人は生活に困るということだろう。

多くの人はこの原理原則で生きている。というより、この原理原則で生きている人には、そもそも守るべき思想・信条など初めから持っていないのだと思う。

私は自分の思想・信条のために拷問のようなことにあったことはない。そして自分の思想・信条をまとめに問われるような状況に陥ったこともない。だからこそ偉そうなことが言えるのかもしれない。しかし、人が生きるというのは、ただ単に肉体的に生きることとは違う。そこに精神が宿っているからこそ生きていると言える。そういった意味で、本当に信じることを捨ててしまったあとの肉体的生というものがどんなものになるのか、とても想像できない。


今回は登場人物たちが自分の、信念を問われる場面が多く出てくる。そしてこちらが望むような行動をし、その行動の裏付けとなるような言葉を発する。そしてその周りの人間たちがまた泣かせるような行動を取る。

純粋な思いとそれを許さない社会。純粋な恋心と素直になれない自分。本当に面白い作品だ。
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