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受難節 BWV618~624 [バッハ オルガン曲 オルゲルビュヒライン]


Bach: The Organ Works Helmut Walcha

Bach: The Organ Works Helmut Walcha

  • 出版社/メーカー: Archiv Produktion
  • 発売日: 2000/04/03
  • メディア: CD



キリストが十字架にかけられる、難を受ける週間のための曲集。三月終わりから四月の頭までの週を言う。

#618 「罪なき神の子羊よ」
★★★★★★★☆☆☆
「受難」という言葉があまり似つかわしくない、穏やかさに満ちた平和な曲。とはいえどことなく悲しげな雰囲気がある。イエスが十字架に架けられる前、ゲツセマネの園で祈ったとされるが、そのイエスの祈りを表しているかのような、神にすべてを捧げながらもどこか不安な気持ちが残っている、そんな感じの曲。とても美しい曲だ。

#619 「神の子羊なるキリストよ」
★★★★★★☆☆☆☆
下降する音階のメロディがとても効果的に使われている、敬虔さに満ちた短いながらも美しい曲。

#620 「我等に幸いを与えたもうキリストは」
★★★★★★☆☆☆☆
イエスの十字架刑を悲痛な表情で見つめながらも何も行動できない人々の心を描いているかのような作品。

#621 「イエスは十字架につけられたまいて」
★★★★★★☆☆☆☆
620のように、悲痛な感じはあるのだが、こちらはもう少し客観的な感じ。620の気持ちでいる人々を外から描いたような作品。

#622 「人よ、汝の大いなる罪を悲しめ」
★★★★★★☆☆☆☆
こちらは、621をさらにメタ・レベルに立って描いたような作品。つまり神から人間たちを眺めすべてをわかった上で美しく生きることを伝えているような作品。

#623 「イエス・キリストよ、我ら汝に感謝したてまつる」
★★★★★☆☆☆☆☆
622の神からのメッセージを受け、前向きに生きようとする人々を描いているかのような作品。

#624 「神よ、われを助け給え」
★★★★★☆☆☆☆☆
再び悲痛な感じの作品。前向きに生きようとしたものの、現実に押しつぶされ、どうして良いか嘆き悲しみ神と対話しているような感じ。

バッハには「マタイ受難曲」という名曲があるが、バッハはクリスマスよりも受難のための曲の方が美しく素晴らしい曲が多い気がする。受難の物語を一連の流れで描いているかのような作品集で、「受難曲」よりもコンパクトなので聴きやすい。
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