家守奇譚 [文学 日本 梨木香歩]
梨木香歩の『西の魔女が死んだ』『岸辺のヤービ』『ヤービの深い秋』と読み、どんどん引きこまれてページをめくり手がとまらないとまではいかないけれど、じわっと来る面白さや優しさがあり、もう少し彼女の作品を読んでみたくなり、評判の良いこの作品を読んでみた。
結果・・・。
読みながら現実世界と幻想世界が入り乱れる、文章が格調高いあたりが、夏目漱石の『夢十夜』を彷彿とさせた。『夢十夜』も名作と言われており結構多くの人が薦めるのだが、さっぱり私には理解できない。時期を変え3度ほど読んだ、というより挑戦したことがあるのだが、まともに全文読めたことがない。この『家守奇譚』も同じだった。初めはそれなりになんとか話についていこうと一生懸命読むのだが、やはり最後の方はかなりの飛ばし読みになった。
『夢十夜』やこの作品のどういった部分が面白いのか、どういった人がどういったポイントに惹かれるのか、是非聞いてみたいし、もしそのポイントが分かればぜひ自分もその角度から読んで、この名作と呼ばれる作品達を楽しみたいのだが・・・。
ちなみに、もう一つ似たような系統の作品で名作と呼ばれている、アンデルセンの『絵のない絵本』も何度か読んだかやはりわからない。おそらくこの3つに通底する世界観で、多くの人が楽しめる要素があるのであろう。
かなり期待が高かっただけに残念な作品だった。
2021-09-18 06:55
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