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この世界で君に逢いたい [文学 日本 藤岡陽子]


この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6)

この世界で君に逢いたい (光文社文庫 ふ 23-6)

  • 作者: 藤岡陽子
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2021/08/06
  • メディア: 文庫



与那国島、京都、東京をつなぐストーリー。前世と凶悪犯罪など様々なことが織り込まれた話になっている。書評などを見るとスピリチュアル系で受け入れづらいなどというものも見るが、全くスピリチュアルでファンタジー的な要素はない。以下の言葉が筆者のこの物語で伝えたかったことを示していると思う。

p.231
「だがどうしてかいまは、目に見えない世界を人は信じなくなっている。人への想いも未来もなにもかも、本来は目に見えないことばかりだというのに。」

ある一人の少女の死を悔やむ様々な人の気持ちが細かく描かれており、その悔やむ人々を支える様々な人たちの優しい心も読んでいて心地よい。

かなり残忍な感じの犯罪が描かれているが、温かい雰囲気に満ちた作品。ジワっと涙が出てくる佳作。
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