管弦楽のための協奏曲 BB123 [バルトーク 協奏曲]
1943年、当時ボストン交響楽団の音楽監督だったクーセヴィツキーが、自身の音楽監督就任20周年を記念する作品として、また亡くなったナターリヤ夫人の追憶のための作品として、彼女と共に設立した現代音楽の普及を目的としたクーセヴィツキー財団からの委嘱としてバルトークに作曲を依頼したことにより作曲されたらしい。最晩年の作品。
1.Introduction
★★★★★☆☆☆☆☆
重々しい雰囲気で始まる。段々とティンパニーの音に導かれスピードを増し盛り上げっていき、攻撃的な音楽となっていく。管弦楽のファンファーレ的な音も聞こえてくる。混沌とした感じの第一主題。その後、オーボエのモヤッとした穏やかな第二主題が続く。こちらも何となく混沌としている。全体的に混沌としていて捉えどころのない感じ。最後は力強く華々しく終る。
2.Presentando le coppie
★★★★★☆☆☆☆☆
始め鼓笛隊のような小太鼓の音だけで始まる。かなりウィットに富んだ感じのメロディを管楽器が次々に奏でる。後ろでなる太鼓の音が印象的。中間部は柔らかい感じのメロディが太鼓の音の上を流れる。再びウィットに富んだ雰囲気となる。
3.Elegia
★★★★★☆☆☆☆☆
静かに始まるが、突然嵐が襲ってきたように激しくなる。再び重々しく若干エキゾチックな雰囲気となり、静かな鳥のささやきのような感じで終る。
4.Intermezzo interrotto
★★★★★☆☆☆☆☆
少しエキゾチックで浮遊感のある雰囲気で始まる。その後伸びやかな優しい旋律が弦楽器によって奏でられる。その後メルヘンチックな楽しげな音楽となる。再び伸びやかな優しい旋律が流れ、最後ははじめの浮遊感のある雰囲気で終わる。
5.Finale
★★★★★☆☆☆☆☆
管楽器の力強い音で始まり、スピード感のある魚たちが競争しているかのような音楽となる。その後明るく華やかな音楽となる。途中フーガ風の穏やかな雰囲気となるが、魚たちが競争しているようなスピード感のある感じは常にある。最後は荘厳な雰囲気となり、ドラムも鳴り響き華やかに終る。
2022-05-20 04:16
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