青い貝 [文学 日本 安房直子 あ行]
戦争中の、八重という名前の私と、外国人の父と日本人の母を持つ女の子ミチルさんの心の交流を描いた作品。
容姿から頭の出来、何から何まで平凡な八重は、立派な洋館に住む青い目を持ったミチルと友達になる。彼女のお父さんは夜にしか帰ってこない。
二人は仲良く遊んでいたのだが、ある日目の青い女の子が突然やってきて
「八重ちゃん、ぜったい内緒よ」「あたし、お別れに来たの」「今夜ね、引越しするの」「これ、おかたみに、あげるわ」
といって青い絹製のフレアースカートをくれる。
次の日、彼女の父親がスパイだったことが分かる。ミチルさんと友人だった八重もいろいろ聞かれるが、彼女は決して口を割らない。
そんなある日、彼女は夢を見る。海辺で青い貝を一緒に拾って首飾りを作る夢。しかしミチルさんは何かに追われている、足音が聞こえるといって走って行ってしまう。
数日してミチルさんは母親と、海に飛び込んで死んだという噂が聞こえる。
その後長いもらったフレアースカートをはいていたが、いつの間にか家族に隠されてしまい、戦災で萌えてしまう。
戦争の悲しさと少女たちの暖かい心の通いあいが美しく織り交ぜった作品。
2022-07-17 17:31
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