うぐいす [文学 日本 安房直子 あ行]
安房直子さんが、死の直前に書いた作品らしく、死後出版された遺作らしい。
年老いた医者と、その奥さんの看護師の話。
二人は年をとり、仕事も大変になって来て、看護師を募集するのだが、集まらない。
そんなある日、ある細い女性がやってきた。彼女は、二人が昔助けたうぐいす。看護婦さんになりたいといい、森から薬草を持ってきて、体の弱っていた奥さんに飲ませ元気にしてあげる。そしてしばらくそこで楽しく朗らかに働いていた。
が、あるときから悲しげな様子になる。森から聞こえてくるうぐいすの声にうぐいすの声で答えるようになる。最終的には、このオスのウグイスの元に行き結婚する。
彼女が去ってしまい悲しい思いをしていたお医者さんと奥さんのもとに3日後手紙が届く。
「いろいろごめいわくかけました。
わたし、やっぱり、けっこんしました。
もう、かんごふさんにもどることはできません。
でも、もうすこし、まってください。
らいねんあたり、きっとおやくに
たてるとおもいます。」
そして一年後、5人の美しい娘たちが「看護婦さんになりたい」とやってくる。
「鶴の恩返し」をさらにハッピーエンドにしたような素敵な作品。
2022-08-09 12:13
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