うさぎ屋のひみつ [文学 日本 安房直子 あ行]
キャベツ畑のとなりの小さな家に、若い奥さんが住んでいる。彼女はとてもかわいらしく気立てがよいが、なまけもの。家事はほとんどやらない。
ある日「今夜のおかずは、なににしよう・・・・・・」と考えていると
エプロン姿のうさぎがやってきて、「今夜の夕食、おとどけしますよ」という。
毎月一回、アクセサリーを渡せば、一ヶ月分の夕食を届けてくれるという会員制らしい。
さっそく会員になった若い奥さん。
その日から夕食が届くのだが、これがすごく美味しくさらに毎日違う料理が届く。
二ヶ月目になり、契約更新の日。ガラスの腕輪を渡そうとすると、首にかけていた金の首飾りを要求される。渋々渡した若奥さん。三ヶ月目には、金の結婚指輪を持っていかれる。
これはまずいと夫に相談し、うさぎの家を突き止めた夫婦。
うさぎ屋の美味しさの秘密は、30種類のスパイスだとわかる。
結局その30種類のスパイスを盗むだし、夜逃げのようにマンションの12階に引っ越す。
それから奥さんは働き者になり、料理もスパイスを使ってしっかりとするようになり、家にはたくさんのお客さんが来るようになる。
うさぎはそれ以来家に鍵をかけるようになりました。
結構ひどい話ではあるのだが、何故かほのぼのとした感じが漂う良い話。これも「セロ弾きのゴーシュ」と同じような感じで、動物のおかけでじぶんの弱い部分を克服した人の話なのかもしれない。
2022-08-13 06:37
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