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コンタロウのひみつのでんわ [文学 日本 安房直子 か行]


コンタロウのひみつのでんわ

コンタロウのひみつのでんわ

  • 出版社/メーカー: 復刊ドットコム
  • 発売日: 2007/11/30
  • メディア: オンデマンド (ペーパーバック)



再読 次男と一緒に読んだ。

子供たちもみんな独立し、奥さんにも先立たれた、布団屋のおじいさんの話。ある日少年がやってきて、布団を注文する。実はその少年はコンタロウというキツネの子供で、そこからコンタロウとおじいさんの交流が始まる。花を使用したひみつのでんわで、おじいさんとコンタロウは連絡を取り合い、暖かい交流を続ける。最後は、場所的に離れていても、心理的につながっていればお互いのことがわかる、という最高の結末となっている。ネット環境を使った遠隔コミュニケーションが主流の今、花と風を使用したコミュニケーションをテーマにしたこの物語。素敵すぎる。

今回読んでみて気づいた点があった。
おじいさんも独り、コンタロウというキツネも、家族が何故か皆死んでいる。恐らく人間に殺されてしまったのだろう。そんな孤独な二人が心を通わせるという話で、名作「きつねの窓」にも通じる世界観がある。

ほんわかしている中に、結構深いテーマが隠されているなあと思った。
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