パルムの僧院 上 [文学 フランス]
スタンダールの2作品目、『パルムの僧院』を読み始めた。
とにかくつまらない。ロマン主義文学から自然主義(写実主義)文学への橋渡し的作品と言われたりするらしいが、ロマン主義文学は大好きだが、自然主義文学が苦手な私はとにかく読み進めるのが苦痛でならなかった。
初めは、主な登場人物を登場させるための説明的なところで、結構多くの小説はこういった類の部分を持ち(ドストエフスキー、トルストイ、ユゴーなど)、そこを読み終えたら楽しくなったり、その部分ですら一応面白かったりするのだが、とにかくよく分からず結構飛ばし読み。
主人公のファブリスが活躍しだしてからはそれなりに読めるようにはなるのだが、ナポレオンを慕ってフランスに行き戦争に参加しようとしたり、貴族であることを鼻にかけ色々なことをしでかしたり、とにかく純粋に行動しているっぽいのだが、やっていること一つ一つが意味がよく分からず全く共感できない。ファブリスの叔母であり、ファブリスにひそかに想いを寄せるジーナも、美しいことはわかるのだが、全く魅力的ではない。
昔の風習なのかもしれないが、人を殺しておいて、逃げてそれが許されているのもよくわからない。
一応名作と言われており、せっかく上巻を読みきったのだから最後まで読む気ではあるが、とにかくつまらない。
2023-10-21 16:02
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