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アルキビアデスⅡ [哲学 プラトン]


プラトン全集〈6〉 アルキビアデスI アルキビアデスII ヒッパルコス 恋がたき

プラトン全集〈6〉 アルキビアデスI アルキビアデスII ヒッパルコス 恋がたき

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/06/24
  • メディア: 大型本



この作品も、偽作の疑いがある作品らしい。
しかし、これも50ページ程度という短い作品であるが、プラトンらしい内容となっている。

『アルキビアデスⅠ』同様、ソクラテスちアルキビアデス二人の対話で、これから神に願い事をしに行こうとするアルキビアデスをソクラテスが止めて議論する。

神に祈ってその願いが叶えられる人と叶えられない人の違いはなんなのか、という話。
思慮ある願い事をする人は叶えられるが、思慮のない願い事をする人は叶えられない、という話になる。そこから思慮ある人とはどのような人か、という話になり、結論的には「最善についての知」を持っている人が思慮ある人と考えられる。

こうして外見ばかりを気にしていたアルキビアデスは内面に心を配ろうとし始める。
短いが結構興味深い内容となっている。

p.125
「われわれ自身が、無知のせいで、知らずに最悪のことをなしたり、あげくのはてには、それがわれわれに与えられるようにと祈願したりしているところを見れば、無知というものが人間にとってどんなに多くの悪しきことの原因になっていることか、ということです。」

p.145
「もし神々がわれわれのささげる贈り物や、犠牲には目をとめるが、ひとがまさに敬虔であるか、正しくあるかといった、魂のほうには目もくれないというのであれば、それはなんともたいへんなことになるかも知れないからねえ。」

この「神々」を「上司」や「権力者」に帰れば、何故日本の組織がこんなにひどい状態になっているかがわかるだろう。
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