モダン・タイムス [映画 チャップリン]
チャップリン「モダン・タイムス」を観た。トーキー(セリフ入り映画)時代に入った映画界への最後の抵抗を見せた作品。セリフが入るのは、はじめの工場の場面での工場長と機会を売りに来たセールスマンだけ。何故チャップリンは工場長とセールスマンに声を与えたのだろうか。
これは逆説なのではないかと思う。
声は人間にしか出せない。しかし工場長やセールスマンは機械に心を奪われてしまった非人間。非人間的な人間に、人間的な声を与えたところに、チャップリンのトーキーに対する抵抗を感じてしまう。
しっかし、チャップリンは警察に何度も捕まる。こんなに捕まったっけ(ちなみに観るのはこれで3度目)。
だが、無実の罪で捕まることもある。これは(警察)権力に対する批判なのであろう。
この映画でもチャップリンは普通に考えれば犯罪的な行為を数多く犯す。前回も記したが、そうした細かい犯罪以上に犯罪的行為が正当化されて社会が動いてしまっていることにたいして疑問を投げかけている。
そんな映画だ。
最後にヒロインと明日を見つめ、手をつないで歩いていく姿はいつ見ても泣ける。
「街の灯」とは違った形で明るい気持ちにさせてくれる素敵な映画だ。
2015-12-14 11:55
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