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What It Is [Jazz Jacky Terrasson]


ホワット・イット・イズ

ホワット・イット・イズ

  • アーティスト: ジャッキー・テラソン,アダム・ロジャース,リチャード・ボナ,ジェイ・コリンズ,リック・センタロンザ,マイケル・ブレッカー,ジャズ・ソウヤー,ミノ・シネル
  • 出版社/メーカー: EMIミュージック・ジャパン
  • 発売日: 1999/06/09
  • メディア: CD



カサンドラ・ウィルソンとの共演アルバムに失望したこともあり、発売後もしばらく買わず、何かの折にふと手にしたアルバム。
プロデューサーはカサンドラとの共演アルバムと同じMino Cinelu。
最強のトリオJacky Terrasson Trioを解散し、様々なプレイヤーをバックに録音したアルバム。
圧倒的に御洒落に、間を埋めてしまい、以前のダイナミックさ、繊細さがなくなってしまった。正直買って聞いたときは残念な感じであった。しかし聴きこむうちにこれもありかな、とは考え始めたが、しかしやはりReachまでの緊張感は感じられない。CreamやDerek&Dominosまでのクラプトンとソロになってからのクラプトンの違いといえば分かりやすいだろうか。まあ、どちらも良いのだが、感動を味わえるという意味では前者でなければならない。

1曲目:Sam's Song
いきなりエレキ・ベースとフルートが使われる。現代Jazzという感じ。悪くはないが。
2曲目:What's Wrong With You!
スピード感溢れる曲。Saxがかの有名なMichael Breaker。さすがに格好いい。Jackyのプレーも悪くない。しかし、DrumとPercussionの音数か多すぎる。Leon Parkerであればもっと味のあるドラムで空間を満たしてくれたはず。以前までのトリオで演奏していたら間違いなく大傑作になっていたであろう曲だ。
3曲目:Little Red Ribbon
非常に美しい曲。優しい緊張感のあるピアノの音色を楽しめる。こうした雰囲気の曲を弾かせたらJackyの右に出るものはいない(と私は思う)。あえて言うならユンディ・リくらいか。ベースもUgonna Okegwo。決して主張しない優しいベースだ。
4曲目:Better World
Vocalの入った曲。フェンダー・ローズがしょっぱなから使われており、興味が削がれる。残念。やっぱりPercussionがうるさい。Mino Cineluはろくな仕事をしない。
5曲目:toot-toot's tune
かなり低い音域を使ったピアノから入る。ブルースっぽい感じが良い。が、やはりフルートとハーモニカの音が音楽を軽いものにしてしまっている。そして・・・、やはりDrum,Percussionがうるさい。
6曲目:Money
ピンク・フロイドの曲のカバー、だと思う。ちょっと選曲にびっくり。曲の雰囲気、Jackyのピアノのプレーは悪くない。しかし、申し訳ないが、Sound Effects(Mino Cinelu)がいらない。バーで演奏している雰囲気を作り出したかったんだろうが、そうした雰囲気は無駄なEffectsを使わなくてもJackyなら出せる。本当にMinoはろくな仕事をしない。
7曲目:Le roi Basil
Guitarが入っためづらい曲。メロディーはFusionぽくて悪くない。ポップな感じでとてもよい。とはいえ、Jackyにこうした音は求めていない。
8曲目:Baby Plum
アルバム「Reach」にも入っていた曲。Saxが入っている分オシャレ度はましている。しかし、あの独特のけだるい感じが失われてしまっている。こちらのバージョンも悪くはないが、あえてやるまでもなかったのではないか。
9曲目:Bolero
言わずと知れたラヴェルの名曲ボレロだ。
是非、かつてのTrioでの演奏を聴きたかった。
いろいろな楽器の音が耳障り。

まあ、いろいろ書いたが、悪くはない。しかし、プロデューサーが悪すぎだ。
これ以降Jackyは、オシャレ路線に向かっていく。それはそれで悪くはない。
その分岐点となる作品だ。

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