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第2挿話 [文学 アイルランド Ulysses]


Ulysses (Wordsworth Classics)

Ulysses (Wordsworth Classics)

  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions
  • 発売日: 2013/11/01
  • メディア: Kindle版



第一部
第2挿話
私が英文から読み取った、起こっているであろう出来事
〇Dedalusが学校で授業を行っている。歴史?文学?
〇休み時間(?)になり生徒(児童?)はHockeyをやりに教室を出ていく。
〇一人教室に残った(?)Sargentという子供がDedalusに質問をして、Dedalusは丁寧に答えてあげる。
〇校長(?)のMr. Deasyに呼ばれ、給料をもらう。
〇DedalusはMr. Deasyの書いた自然科学系(生物系?農学系?)論文を出版社に持って行くことを頼まれる。
〇DedalusとMr. Deasyがいろいろな会話をする。その中で、Mr. DeasyがEnglandはJewによって支配されているというような内容が出てくる。

第1挿話でもそうだったのだが、ShakespeareやWildeなど文学者や文学作品も多く出てくるし、ラテン語も頻出するので、かなり教養深くないと読み進めるのは難しい。
途中、おそらく給料の話の中で出てくる一節なのでお金の事を言っているのだと思うのだが、次の表現が面白かった。
P28.
Symbols too of beauty and of power. A lump in my pocket. Symbols soiled by greed and misery.
お金は、美と権力の象徴でもあるが、使い方によっては強欲と惨めさによって怪我されてしまうものの象徴にもなりうるということか・・・。

さらにユダヤ人についてMr. Deasyが言及している箇所も、彼の浅はかさを露呈していて面白い。
P33
Ireland has the honour of being the only country which never persecuted the jews. Do you know why?
Because she never let them in, Mr. Deasy said solemnly.
アイルランドはユダヤ人を迫害したことのない唯一の国で、理由は国内にユダヤ人を入れたことがないからだ、という論理なのだが、そんなはずもなく、むちゃくちゃな理由だ。どこかの国で、「~は単一民族の国だ」「~は万世一系の国だ」などと言っている人々と同じだ。人権を高らかに歌いながら自分がそれを蹂躙していることに気がつかない多くの人の象徴のような人物だ。


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