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戦争と平和 4 [文学 ロシア]


戦争と平和〈4〉 (新潮文庫)

戦争と平和〈4〉 (新潮文庫)

  • 作者: トルストイ
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2006/02
  • メディア: 文庫



超大作『戦争と平和』完読!!!!
4巻で約2800ページ。とはいえ、最後の方は飽きてしまった。
4巻も初めのうちは1812年のナポレオン戦争。ロシア側がフランスを押し返す様子を中心に描かれている。
そして、ピエールとナターシャ、ニコライとマリアがそれぞれ結婚。
とここで終わればまだよかったが、平和が訪れ結婚後の2組のカップルの様子が100ページ程続く。
これが余計だった。素晴らしいドラマが終了し、大人気だったために、ハッピーエンドのその後を放送して大失敗するテレビ・ドラマのようだった。

とにかくナターシャがピエールに惚れる理由がわからない。アンドレイ公爵は文句なく格好良い。クールで、知的で、物事を深く考えるとともに俯瞰することもでき、自分のやるべきことをしっかりこなす。私にとって理想とするような人物だ。
それに対しピエールは親の金で遊び暮らし、物事を深く考えようとするものの頭が足りなくて考えることができず軽率な行動を連発。宗教心もよくわからない。
そしてナターシャもあれだけアンドレイ公爵を裏切ってしまったことを後悔し看病していたように見えたが、彼が死んだ途端ピエールと結婚。女心とはそんなもん?

始めはナターシャは純粋で美しい心の持ち主と思って読んでいたのだが、まったくそんなことはない。そのへんの尻軽女じゃん、という感じ。
結局最後まで心が美しく描かれているのはナターシャの従姉妹ソーニャだけ。そのソーニャも結局は自己犠牲の名のもとに幸せにはなれず・・・。

人々のありのままの姿を描いた作品なのだろうが、小説としては読後感はイマイチだった。


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