緑のハインリヒ(二) [文学 ドイツ]
『緑のハインリヒ(二)』を読み終わった。
小学校時代の様々な出来事を描写した一巻よりは、恋愛ネタが増えたこの二巻の方がある程度楽しくは読めたが、やはりすごく面白い話ではなかった。登場人物同士で語られる教養めいた話もそこまで興味深いものでもないし、主人公ハインリヒと同年代の女性アンナ、年上の未亡人ユーディトとの関係性や会話もいまいち気持ちが入り込んでしまう感じではなく、淡々と読んでしまうのだ。
現在、
①『緑のハインリヒ』ケラー
②Desperate Remedies Thomas Hardy
③講談社青い鳥文庫
を並行して読んでいる中で、自分がその物語世界に入り込んでいけるかどうか、がその本を面白いと感じるかどうかの分かれ目なのだということに気が付いた。
Thomas Hardyの小説は当然英語で書かれているし、わかりづらい部分も多いのだが、主人公の気持ちや周りの人間たちの気持ちに入っていきやすく、本を開く前にやはり楽しみな気持ちで開ける。
講談社青い鳥文庫のシリーズは、小学校高学年から中学生向けに書かれているので、当然読みやすいし、ストーリーも面白い。だからどんどん読み進められる。
しかし、このケラー作は、海外の作品とはいえ、日本語に訳されており、日本語で読んでいるはずなのに全然読み進められない。哲学書や学術書であれば、論理展開を頭で整理しながら読んだりするので、進みがゆっくりなのもわかるのだが、この作品は一応小説なのだ。
まあ、なんにしろ、自伝&教養小説(主人公がさまざまな体験を通して内面的に成長していく過程を描く)という二大苦手な要素がつまった作品だけにしょうがないのか・・・。
主人公とアンナとユーディトの恋愛話がメインになり、物語がどんどん展開していくことを期待してあと二巻読み切りたいと思う。
が、全く楽しみではない・・・。
2020-03-21 07:38
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