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ピアノ三重奏曲第3番 ハ短調 [ベートーヴェン 室内楽曲 ピアノ三重奏]

評価
★★★★★★☆☆☆☆

ベートーヴェンの作品番号一番には、三曲有り、ピアノ三重奏曲1番~3番だ。
この曲を師であるハイドンに見せたところ、1番2番は絶賛されたが、この3番は酷評され出版しないほうが良いと言われた。しかしベートーヴェンはこの曲を最も自信作と思っていたらしく、関係なく出版したらしい。

確かに、三曲の中では最も素晴らしい。
第一楽章は、ピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」を彷彿とさせる非常に緊張感・緊迫感に満ちたピアノで始まる。明るい第二主題も魅力的だ。ヴァイオリンとチェロも良い感じでピアノに絡んでおり、単なるお飾りと言う感じはしない。
第二楽章も魅力的だ。なんということのない素朴なメロディの変奏曲なのだが、変奏により何度も同じメロディが繰り返され、様々な音型で盛り上がりを見せると病みつきになる。
第三楽章が若干単調で重くつまらない。この楽章がもう少し魅力的だと傑作となるであろうが。
第四楽章、こちらは最終楽章とは思えないような堂々とした楽章。まるで第一楽章を二回聴かされているような感じ。非常に緊迫感のある第一主題。それに応えるかのようなのびのびとしながら若干憂いを含んだ第二主題。ピアノと弦の言葉をそっと交わすような場面を経て、堂々とした第一主題が戻ってくる。その後も主題が何度も繰り返され、ここまで盛り上げておきながら最後はそっと終わる。

先にも書いたが第三楽章がもう少し魅力的だと傑作だったのだが・・・。だが佳曲であることは間違いない。
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