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Tom Jones Chapter13~18 [文学 イギリス]


Tom Jones (Wordsworth Classics)

Tom Jones (Wordsworth Classics)

  • 作者: Fielding, Henry
  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
  • 発売日: 1999/12/01
  • メディア: ペーパーバック



ようやくTom Jonesを読み終わった。2ヶ月近くかかってしまったが予想よりは速く読み終えられた、

いよいよLondonでのTomの生活が始まる。Sophiaの居場所は早々にわかるが、色々な障壁がありなかなか会えない。偶然会えても、打ち解けられないままSophiaの心はどんどんTomから離れていく。その間もTomは同じアパートに泊まっていたMr. Nightingaleの恋愛を助けたり、色々な善行を積む。そんな中Sophiaの父親や、Tomの育ての親Mr. Allworthyなども続々とLondonへ集まり出す。

そんな中、不意なことからTomは人を刺して瀕死の重体状態にさせてしまう。そんな中、かつて旅の宿でベッドを共にした女性が実は自分の母親かもしれないとわかり、獄中でいろいろなことで内的に苦しむ。

しかし最後はTomに関わった色々な人の力により獄中からも出られ、肉体関係を持った相手も実の母親ではないことが分かり、彼を陥れたMr.Blifillの悪行も表に出て、最後は大団円で終わる。

しかし何故他の女性と肉体関係を持ったTomを、純粋なSophiaが許せたのかがよくわからない。そして次から次へとむちゃくちゃなことが起こり正直あまり楽しめなかった。

が、少し冷静に分析してみると、この小説知的で自立心のある女性たちを描きたかったのではないかと思う。基本的にTomを取り巻く女性たちは教養があり、自分の力で生活し、社会が女性に押し付けてくる道徳観から自由になろうとしている感じがする。そもそもがTomは私生児だし、はじめにTomの母親と名乗り出た女性は、なんとラテン語も習得できるような知的な女性だし、Sophiaは父親から押し付けられた結婚に納得できず家出までしてしまうし。それに対して完全に主人公Tomは感情の人間で、自分の心のおもむくままに全く知性のない行動をとり続ける。

そういった意味で、Jane Austenが描こうとした「知性と感性」というものを違った形で描いたという意味では面白い作品だと言えるのではないだろうか。
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