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白樺のテーブル [文学 日本 安房直子 さ行]


白樺のテーブル

白樺のテーブル

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 1976/05/01
  • メディア: 単行本



ある男の人が引越し祝いに、友人から「白樺のテーブル」をもらう。
彼は、「こんなしゃれた品物、ぼくにはにあわないよ」と断るが「こんな、コンクリートの壁にかこまれて暮らすんだから、せめてテーブルぐらい素朴なのを使って、森に行ったつもりにでもなるといいよ。」と言われ、使い始める。
初めは大事にしていたが、そのうちにあまり使わなくなり、物置台になってしまう。

そんなある日、びしょ濡れの女のコが現れ、「白樺のテーブル」を大事にするよう彼に伝える。そして彼女と会話を交わしているうちにいつの間にか森の中へいる自分に気がつく。

近代文明批判、自然を大切にすること、そしてなによりモノを大切にすることの、大切さを訴えたこの本。表紙同様、非常に地味な静的な作品だが、シンシンとした冷たい緊張感が漂う素晴らしい作品だ。
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