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だんまりうさぎ シリーズ [文学 日本 安房直子 た行]


だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ (安房直子名作絵童話)

だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ (安房直子名作絵童話)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2015/12/01
  • メディア: 単行本



「だんまりうさぎ と おしゃべりうさぎ」
大自然の中で一生懸命働くだんまりうさぎ。彼はしゃべったり歌ったりせず、友達もいない。自分の畑で取れた美味しい野菜を誰かに分けてあげたいと思うが、あげる友達がいないのだ。悶々としていると、スカートをはいたうさぎがやってくる。おもちと何かを交換して欲しいと言われるが、だんまりうさぎはうまく話せない。しかし、そのスカートをはいたおしゃべりうさぎの色々と話をしてくれるおかげで、どんどん仲良くなって、一緒にご飯を食べる。そして二人は仲良くなる。

「だんまりうさぎ と 大きなかぼちゃ」
だんまりうさぎは、自分の誕生日に大きなかぼちゃケーキをつくる。あまりにも大きいので招待状を8枚作るが、招待できる人は、おしゃべりうさぎしかいない。そこでおしゃべりうさぎに、全部の招待状を渡し、誰かを招待してくれるよう頼む。おしゃべりうさぎは、色々な動物を招待してくれてみんなでおいしいケーキを食べるが、最後までだんまりうさぎは今日が自分の誕生日だということは言わない。

何度読んでも良い本だと思う。我々の持つ様々な先入観などを覆してくれる心温まる話。



だんまりうさぎときいろいかさ (安房直子名作童話)

だんまりうさぎときいろいかさ (安房直子名作童話)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2017/05/24
  • メディア: 単行本



「だんまりうさぎ と きいろいかさ」
雨ばかりの毎日で退屈していただんまりうさぎは、おしゃべりうさぎに会いに行きたくなる。しかしかさがボロボロ。そこで、黄色いレインコートを分解し黄色い傘を手作りし、おしゃべりうさぎに会いに行くことに。最後は[ハート][雨][ハート]傘でだんまりうさぎの家まで戻り、ふたりで大きなホットケーキを作ってふたりで食べて幸せを感じる。

「だいこんばたけ の だんまりうさぎ」
おしゃべりうさぎがだんまりうさぎをピクニックに誘い、次の日にすべての用意を整えおしゃべりうさぎは、だんまりうさぎの家にやってくる。しかし庭仕事をしたいだんまりうさぎは断る。そこでおしゃべりうさぎはだんまりうさぎの庭仕事を手伝うことに。ふたりでたくさんの大根を引っこ抜き、最後はおしゃべりうさぎがピクニックのために作ってきたお弁当をふたりで美味しくいただくことに。


だんまりうさぎとおほしさま (だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ)

だんまりうさぎとおほしさま (だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2018/05/23
  • メディア: 単行本



「だんまりうさぎ と おほしさま」
夜、星を見上げながら、あるものを育てるだんまりうさぎ。その様子を見ていたおしゃべりうさぎは、何が出来るか興味津々。しばらくして、小豆(あずき)を育てていると知ったおしゃべりうさぎは、それを使ってスイーツをたくさん作ることを提案する。
でも、おしゃべりうさぎが小豆を育てていた目的は・・・。相変わらず心暖まるお話。しかも、やはり普通は食いしん坊=男、地道にコツコツ=女、といったジェンダー・バイアスを壊しているあたりが本当に素晴らしい。もぐらが登場するこの話が次男は気に入ったらしい。

「山の向こうのうさぎの町」
おしゃべりうさぎが、向こうの山で行われるお祭りにだんまりうさぎを誘う。だんまりうさぎもすぐに快諾。離れ離れになるといけないので、手をつないでお祭りに向かう。お祭りにはさまざまなものがあるが、ふたりでわたあめを買う。家に帰って、家族と分け合いたいおしゃべりうさぎは、わたあめを家に持って帰ることに。だんまりうさぎも家で食べることにする。
しかし途中であまりにもわたあめが魅力的すぎて二人共食べてしまう。このまま帰ってしまうのはもったいない、と祭りにもどり、次の日の朝までひたすら踊る。

ふたりの心的・物理的距離がかなり縮まった作品。


ゆきのひのだんまりうさぎ (だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ)

ゆきのひのだんまりうさぎ (だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ)

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2019/01/17
  • メディア: 単行本



「ゆきのひのだんまりうさぎ」
雪が降って、おしゃべりうさぎと会えないだんまりうさぎ。
「ゆきがふったねえ」とただ一言伝えるために電話をしたいのだが、なかなかその電話もできず、いろいろウダウダ考えている様子も、とても共感できた。
そこへ、おしゃべりうさぎがやってくる。「わたし、おもいきり、口ぶえ、ふいたの、きこえた?」
という問いかけに対する、だんまりうさぎの心情の描写がとても素敵だ。

p.26
「だんまりうさぎは、ううんと、くびをふって、じぶんは、そのころ、でんわのことばかり、かんがえていたんだなと、すこし、はずかしくなりました。」

このあと、だんまりうさぎが作ったおいしいシチューをふたりで食べる描写もとても暖かい。

「だんまりうさぎはおおいそがし」
年末に風邪をひいてしまって、お正月の準備が出来ていないまま大晦日を迎えてしまっただんまりうさぎ。掃除に夢中で昼を食べることも忘れており、お昼ご飯とおやつが一緒になってしまった。チャーハンとポテトチップスを用意し食べているとおしゃべりうさぎがやってくる。その後二人で掃除をし、窓ふきをするととっても素敵なことが起こる。

「だんまりうさぎはさびしくて」
最後の話は、だんまりうさぎが、おしゃべりうさぎにプロポーズする話。
おしゃべりうさぎのために、ステキな椅子を作り、電話ではなく、手紙で想いを伝えるあたりが、本当に素晴らしい。

二人の結婚式の様子が描かれている裏表紙がとっても愛らしい。

とっても素敵なシリーズだ。
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