アパラチア 古い黒人奴隷の歌による変奏曲 [ディーリアス 管弦楽曲]
管弦楽曲
ビーチャムという人が編曲しているものらしい。
1. 序奏
★★★★★★☆☆☆☆
朝焼けの中、船が出港していくかのような、眠たげだけど。どこか明るく前向きな前奏ではじまる。
ハープの音も入ってきて、段々と盛り上がり、チェロ(コントラバス?)の低い唸るような音と管楽器のやり取りが続き、ハープが眠りから完全に起こすような、魔法のような旋律を奏でた後、音楽が動き出す。
鳥たちの楽しげな会話を模したような明るく開放感のある音楽となり、華やかに力強くなっていくが、最後はハープの音と共に静かに終わる。
2. 主題
★★★★★☆☆☆☆☆
懐かしい感じの、鄙びたメロディを管楽器(オーボエ?)が静かに奏でる。
3. 第一変奏
★★★★★★☆☆☆☆
主題が若干短調気味に奏でられる。
4. 第二変奏
★★★★★★☆☆☆☆
若干明るく高音で奏でられる。
5. 第三変奏
★★★★★★☆☆☆☆
少し力強くドラマティックに賑やかな雰囲気で始まり、主題が優しく奏でられ、静かに眠るように終わる。
6. 第四変奏
★★★★★★☆☆☆☆
力強く、悲しげな旋律となる。日々の苦しい労働を何とか楽しく乗り切ろうという感じの雰囲気で始まる。混沌とした音楽となった後、主題が少しゆったりと奏でられていく。
静かな悲しげな雰囲気となった後、はじめの力強く悲しげな旋律が若干優美に回想される。
5分ちかくある、かなり長い変奏。
7. 第五変奏
★★★★★★☆☆☆☆
悲劇的なドラマティックな雰囲気始まり、その中をのどかな主題が人を慰めるかのように入ってくる。
8. 第六変奏
★★★★★★☆☆☆☆
主題が楽しげに少しおどけた感じで奏でられる。段々とスピードを上げていき、最後は「あ~あ~」というコーラスも入り堂々とした雰囲気で終わる。
9. 第七変奏
★★★★★☆☆☆☆☆
間奏曲風の、若干Jazzっぽい雰囲気もある穏やかながらも不安感のある曲。
10. 第八変奏
★★★★★★☆☆☆☆
ハープの音と弦楽器の高音が幻想的な雰囲気を作り出す曲。もはや主題はあまり感じられない。これも最後にコーラスが遠くの方から聞こえてくる。
11. 第九変奏
★★★★★★☆☆☆☆
非常に悲しげな雰囲気で始まり、ヴァイオリン・ソロが哀愁漂う旋律を奏でる。段々と明るさが混じってくる。こちらも最後元気なコーラスは入ってくる。
12. 第十変奏
★★★★★★☆☆☆☆
ミステリアスな雰囲気で始まる。もやっとした感じが続く。久しぶりにゆったりとした主題が大地の底から出てきたかのように重々しく奏でられる。最後は女性コーラスが優しく入る。
13. 第十一変奏
★★★★★★★☆☆☆
華やかに楽しげな雰囲気で始まる。市場の雰囲気がある。最後は静かに終わる。
14. 第十二変奏
★★★★★☆☆☆☆☆
重く苦しげな感じで始まるが、ティンパニーの音に導かれるように、段々と精神が高められていき明るく清廉な雰囲気となっていく。
15. 第十三変奏
★★★★★★★☆☆☆
優しく、合唱が主題を歌詞入りで歌う。
16. 第十四変奏
★★★★★☆☆☆☆☆
最後は不安げな変奏。どこか懐かしさもある。
17. フィナーレ
★★★★★★★☆☆☆
ゆったりと趣深く、主題が奏でられる。バリトンが力強く歌を歌い、合唱がそれに呼応するかのように力強く歌う。ハープも混じり、感動的な雰囲気となり、最後は静かにそっと終わる。
主題が短くわかりやすいのでそれなりに楽しく聴ける。