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ピアノ協奏曲 第五番 ハ長調 嵐の中の火事 [フィールド]





第一楽章 Allegro Moderato
★★★★★★★☆☆☆
高貴な雰囲気で始まる。少し力強くなり、長いオケだけの前奏が終わると、再び高貴な雰囲気なりピアノ・ソロとなる。哀愁漂うメロディを奏でながらゆったりと曲は進んでいく。
その後も軽やかに劇的に曲は進む。
途中オーケストラだけの静かな間奏を挟む。
静かな雰囲気のままソロ・ピアノが囁くように音を奏でる。
中間部から題名通り「嵐」がやってくる。劇的になり、打楽器も派手に鳴り響く。
鐘の音も鳴り「火事」が起こったことも分かる?
何故か鐘の後、静かになっていくので、家事が静まった合図なのか?
最後は派手に終わる。

第二楽章 Adagio
★★★★★☆☆☆☆☆
非常に短い緩徐楽章。オケを伴奏に従えた、フルート?の静かなソロで始まる。いたずらのようなピアノが少しはいっておわる。

第三楽章 Rondo Allegro
★★★★★☆☆☆☆☆
ティンパニーの重い音で始まり、軽やかにピアノがメロディを奏でる。
静かに曲は進んでいくが、後半、突然軽やかに明るくなり、最後は華やかに終わる。

特徴的な曲ではある。
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あまんきみこと教科書作品を語らう [文学 日本 あまんきみこ]


あまんきみこと教科書作品を語らう

あまんきみこと教科書作品を語らう

  • 出版社/メーカー: 東洋館出版社
  • 発売日: 2019/08/09
  • メディア: 単行本



本屋で、『車のいろは空のいろ』の新装版を見つけ、筆者に再び興味が惹かれ図書館で借りてみた。
彼女は小学校の教科書で多くの作品が取り上げているらしく、インタビュー形式で彼女自身が自分の作品を語っている。

私の好きな「きつねのおきゃくさま」「ちいちゃんのかげおくり」「おにたのぼうし」の三作品が取り上げられ語られていてとても良かった。彼女の優しい人柄がこんな簡単なインタビューでも垣間見えた。

p.49
「作品というのは読む人の人生で読むのですから、書いた私がこう思っている、というのが正解ではないと考えています」

この言葉は素晴らしいと思う。受験に出題された問題で、実際書いた筆者はそう考えていないのに、こんな問題出すのはおかしい、などと言う人がいるが、それもおかしいと思うのだ。問題作成者はそう読んだ、ということで、それはそれでしょうがない。問題作成者がそう読んだとおりに答えを設定するのはおかしいかもしれないが、すべてが筆者の意図通り読むとは限らない。


あまんきみこハンドブック

あまんきみこハンドブック

  • 作者: あまんきみこ研究会
  • 出版社/メーカー: 三省堂
  • 発売日: 2019/09/09
  • メディア: 単行本



この本も一緒に借りて流し読み。

p.16
「旧満州は、日本の傀儡国家であったことを知らずに楽しい子供時代を過ごしていたことに対して、あまんは常に「恥ずかしい」と語っており、これはあまん作品を読み解くにあたって欠かせない視点である。あまんはよく、「光の中にいながらほんの少しでいいから、影のことを思って、欲しいと思っています」と言う。これは、あまんの子ども時代に対する後悔の念がにじみ出た言葉だと思われる。」

p.58
「私の幸せ、子ども時代の幸せ、楽しい思い出をいっぱいしましたけど、そこは中国の人を日陰においやったんだなあって、思う。~中略~でもそのために日陰にいた人たちのことを、今、思わないでいられない。ずーっとずーっと思わないでいられない。多分、これはね、死ぬまで折り合いがつかないと思う。自分の中で解決できない、辛い思い出です。」

こうした真摯さ、自分に対する厳しさが作品ににじみ出ているのだと思う。

もう一度しっかりと、彼女の作品を読みたいと思った。
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ピアノ協奏曲 第四番 変ホ長調 [フィールド]





第一楽章 Allegro Moderato
★★★★★★★☆☆☆
大自然を模したような、優美で広がりのある雰囲気で始まる。少し力強くなるが基本優しい感じ。
華やかにソロ・ピアノは始まるが、その後アダージョ楽章のような優しいメロディと雰囲気となる。オーケストラは本当にそっと寄り添う感じ。
少しリズミカルな激しい部分を経て、再びオーケストラのみの間奏曲のような部分を挟む。
その後憂いのある展開部となり、哀愁漂うメロディをピアノが奏でる。少し派手に盛り上がった後再びロマンティックな優しいメロディとなり、最後はスピードが上がって行き、オーケストラのファンファーレが鳴って華やかに終わる。

第二楽章 Cantabile
★★★★★★★☆☆☆
夢見るようなピアノとオーケストラの前奏で始まる。その後優しく儚げにピアノと弦が対話するのだが、弦の音の出し方が独特で、ピッチカート奏法だとは思うのだが、少し面白い音の出方。


第三楽章 Rondo Allegretto
★★★★★★★☆☆☆
とても華やかに始まる。ピアノが入ってきてからも華やかさは続き、ピアノはとても跳ねた感じで元気いっぱい。その後ピアノが草原を駆け回るかのように軽やかにメロディを奏でる。哀愁漂う悲しげな雰囲気になり、最後は次々に華やかなメロディがなり終わる。

美しいメロディが散りばめられた佳曲。


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