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白バラが紅く散るとき ヒトラーに抗した [その他 本]


白バラが紅く散るとき―ヒトラーに抗したゾフィー21歳 (講談社文庫)

白バラが紅く散るとき―ヒトラーに抗したゾフィー21歳 (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2022/09/11
  • メディア: 文庫



何故、どこで、どのように、ヒトラーに抗した「白バラ」グループを知ったのか覚えていない。
2006年の映画『白バラの祈り』 が公開されたとき知って、その後、本を色々と読んでいったのかもしれない。


白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

白バラの祈り -ゾフィー・ショル、最期の日々- [DVD]

  • 出版社/メーカー: TCエンタテインメント
  • 発売日: 2006/09/22
  • メディア: DVD




☆改訳版☆ 白バラは散らず: ドイツの良心 ショル兄妹

☆改訳版☆ 白バラは散らず: ドイツの良心 ショル兄妹

  • 出版社/メーカー: 未来社
  • 発売日: 2022/09/11
  • メディア: 単行本




人と思想 124 「白バラ」――反ナチ抵抗運動の学生たち

人と思想 124 「白バラ」――反ナチ抵抗運動の学生たち

  • 作者: 関 楠生
  • 出版社/メーカー: 清水書院
  • 発売日: 2016/01/01
  • メディア: 単行本



この本は、「白バラ」グループの一人、ゾフィー・ショルに焦点を当てた作品になっている。

彼女の生い立ち、どのような児童・生徒だったか、どのような本を読んでいたということや、ゾフィーが友達や恋人に書いた手紙などもあり、彼女の人となりがよくわかる作品となっている。

手紙を読むと、彼女がいかに純粋純真で、気高い思想の持ち主で、理性があり、情緒豊かで、人に優しく、平和・正義をこよなく愛していたかがわかる。

p.105に紹介されている、彼女が座右の銘にしていた言葉も素晴らしい。
ヤコブの手紙 1章22~23節
「御言葉を行う人になりなさい。自分を欺いて、聞くだけで終わる者になってはいけません。 」

彼女が捕まってから牢獄に入れられ、尋問を受け、裁判を受け、処刑されるまでの部分は、どんな本でも、映像でも感動的だ。

素晴らしい作品だった。何故こういう本が絶版なのか、全くわからない。

ちなみ、あとがきで印象的だった部分がある。訳者が原作者のフィンケとした話を紹介している。

pp210~211
「フィンケさんについて最も印象的だったのは、初めてお会いした日に、開口一番『ここは日本なのですから、本来ならばあなたとも日本語で話をしなくてはいけないのですが、私の日本語の知識はごくわずかで、残念ながら満足な話をすることができません。私がドイツ語を話すことを、どうかお許し下さい。』といわれたことでした。これまで、ドイツ人ばかりでなく、さまざまな外国人に会ってきましたが、日本でも日本人が外国語を話すのを当然と思っている人がほとんどで、私は、フィンケさんのような方とは初めてあったのでした。」

どんなところでも、当然英語はどこでも通じるのだと思って、英語を偉そうに話し続ける英語Nativeの人たちに聞かせてあげたい言葉だ。
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