IL Corsaro (海賊) [オペラ イタリア ヴェルディ]
ストーリー:★★★★★★★☆☆☆
アリア :★★★★★★★★☆☆
音楽全体 :★★★★★★☆☆☆☆
バイロンの『海賊』を原作とするオペラらしい。
バレエにも「海賊」という題名の演目があるが、そちらも悪くない。
第一幕の、主人公コルラードの憂鬱そうに歌うアリア、ヒロイン・メドーラのこれまた少し悲しげに歌うアリアが、伴奏もほとんど音がなく、静かにメロディの美しさを楽しめる名曲となっている。
第二幕の、トルコのエキゾチックな雰囲気とメロディも綺麗だし、もうひとりのヒロイン・グルナーラの憂鬱そうに歌うアリアも非常に美しい。
第三幕の、コルラードとグルナーラの掛け合いも美しいし、アカペラに近いメドーラのソロも魅力的。悲劇的なストーリー展開も悪くない。
アリア以外の音楽や合唱部分はもう一歩な感じはあるし、二幕の戦いの場面の安っぽい感じの音楽も残念ではある。
ストーリーはさすがバイロン原作を下地にしているだけあり、それなりにしっかりしたもので、悲劇的な結末も悪くない。