南十字星 [ミュージカル 劇団四季]
Story: ★★★★★★★★☆☆
Music:★★★★☆☆☆☆☆☆
中国・韓国侵略、シベリア抑留などをテーマにした文学作品や映像作品は少ないが、南方への侵略をテーマにしたものは少ない気がする。そうした中、オランダ占領下のインドネシアに攻め入った日本軍をテーマにし、日本人とインドネシア人の愛をテーマにしながら、戦争責任に関して観ているものに強く考えさせる作品となっている。
正直ミュージカル作品としては、音楽があまりにつまらないのでもう一歩。しかし劇として色々考えさせられる部分が多い。南方に侵略した日本の残虐さの描写がもう一歩な気がするが、主人公の人間性のすばらしさをうまく描き出し、そうした人が色々な人の思惑によって処刑されてしまう物語をもうまく描き出している。
「歴史の転換点には、無数の名もない若者の命が失われる」「無価値の価値を信じて私は死んでいく」という主人公の最後の言葉は心に響いた。
劇団四季も、ディズニー作品で適当にお茶をにごすのではなく、昭和・戦争三部作のような骨太の作品をもっと上演すればよいのにと思う。
2024-04-08 17:09
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