凛として弓を引く 初陣編 [文学 日本 Modern]
本屋で新刊のところを見ていたら偶然目に入って、「新刊出てたんだ」と思い早速図書館で予約。
今回は、初めての大会に出ることになった。
練習もろくにできず初めての大会も散々な結果だった、メンバーだが、練習量を増やし、様々な人との関わりの中で自分の弱点を見つけ成長していく主人公たち。
もちろん弓道の様々な描写も面白いのだが、主人公が公立高校の2年生ということもあり、進路の悩みなども出てきて結構面白い。恋愛模様も入り乱れ始めかなり面白くなってきた。
p.148
「母はわかっていない。高校の、いまの仲間たちと弓道をやりたいのだ。いまのメンバーで大会に出たいのだ。それは今しかできないことなのに」
これは高校2年生を担任することが多く、部活を引退しようかどうか迷っている生徒に私がよく言う言葉に似ており、結構印象に残った。
p.149
「将来を見据えて、勉強以外はほどほどにするのが正しいのだろうか。高校って、大学に進むための通過点でしかないのだろうか。大学は?就職のための通過点? ~中略~そうやって来るべき未来のために、常に備えているのが正しいのだろうか。十七歳の自分は今しかないのに。
その今をちゃんと楽しんだり、勉強以外のことを頑張ったりしてはいけないのだろうか?それをあきらめたまま将来が訪れても、過去の自分はそれでよかった、と心底思えるのだろうか?」
これも良く生徒に言う言葉だ。
色々な面でとてもよかった。続きも楽しみだ。
ちなみに、p249の真ん中へんで、「矢の処理も~」とあるのだがこれは「失の処理も~」じゃないのかなあ、とちょっと思った。
2024-04-17 11:22
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