赤と黒 上 [文学 フランス]
サマセット・モームによる『世界の十大小説』にも選ばれているということもあり、あらすじ等読んでもあまり興味はなかったのだが、フランス文学をいろいろ購入した時に同時に購入。
主人公は貧しい製材小屋の三男坊ジュリヤン。ナポレオン時代の退役軍人と偶然知り合い、その人や町の牧師にラテン語・聖書等の手ほどきを受けたことで、教養が身につき、町長レーナル家の家庭教師となる。そこで、美しく純朴なレーナル夫人と不倫関係に陥る。
フランス文学特有の不倫物語で、正直食傷気味だったが、貴族やスノッブ批判がところどころあり、不倫が何となくばれ、ジュリヤンがレーナル家をでなければならなくなり、神学校へ赴くあたりから物語も動きはじめ、どんどん面白くなっていく。
p.355
「仲間のものから見れば、まぎれもなくジュリヤンはとんでもない悪徳にそまっているわけだった。つまり、権威と模範に盲従しようとしないで、自分で考え、自分自身で判断しているというのだ。」
p.341
「ジュリヤンは羨望に似た気持ちで、注意深く、神学校にはいってくる百姓の小せがれのうちでも、とりわけ無教養な連中を観察した。~中略~彼らの身につけている教養といえば、~中略~小判に対する限りない経緯だけなのだ。」
この辺の皮肉っぷりがとても面白い。
カレリア序曲 Op.10 [シベリウス 交響詩]
The Sibelius Edition: Theatre Music
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2008/07/28
- メディア: CD
評価
★★★★★★☆☆☆☆
壮大な出だし。平和な感じになった後、少し悲壮感が漂い始める。
よく知られた、ゆったりとした行進曲が優雅に流れる。
若干物悲しいメロディが流れたのち、再び盛り上がり壮大に終わる。