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この夏の星を見る [文学 日本 辻村深月]


この夏の星を見る (角川書店単行本)

この夏の星を見る (角川書店単行本)

  • 作者: 辻村 深月
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2023/06/30
  • メディア: Kindle版



数年前、東京新聞で連載されていた物語。それまで辻村深月という作家は知っていたが、あまり読んでみようとは思っていなかった。しかし、この話が連載される前に、あらすじのようなものが掲載され面白そうだがらと読み始めた。はじめからその世界へにひきこまれ毎日この話を読むために新聞を開けているような感じになった。そして彼女のその他の作品も読んでみようと思った。連載が終わる時は非常に残念で、早く単行本化されないかな、と思っていたら、結構早く単行本化され、早速図書館で借りて読み直した。

ストーリーはコロナ禍の中高生の話。それぞれの悩みを持つ、長崎、茨城、東京(渋谷)の中高生たちが、様々な紆余曲折を経て、自分たちで望遠鏡を作って星を見るという「スターキャッチコンテスト」というのを自分たちの手でオンラインで連絡を取り合いながら作り上げるというストーリー。生徒を助ける先生たちもそれぞれ魅力的だし、登場人物ひとりひとりもとても暖かで優しく良い子ばかりだ。付き合うまでにはいたらないが、それぞれの恋模様も描かれており素晴らしい青春小説となっている。

私は中でも五島という長崎の島の高校生たちのストーリーが好きで、佐々野円華という一見おとなしいが様々なことを考える心優しい女の子と野球部のエース武藤のその後が気になる。

本当に素晴らしい作品だと思う。
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報道の日のための音楽 J.S. 137 [シベリウス 交響詩]


The Sibelius Edition: Tone Poems

The Sibelius Edition: Tone Poems

  • 出版社/メーカー: Bis
  • 発売日: 2007/08/27
  • メディア: CD



1.前奏曲
★★★★★★☆☆☆☆
荘厳なゆったりとした前奏。物悲しいメロディが流れた後、突然明るいファンファーレ風の音楽が流れる。再び物悲しいメロディが流れ、そのまま静かに終わる。

2.タブロー1
ヴァイナモイネンは、彼の歌で自然、そしてカレヴァとボホヨラの人々を喜ばせる
★★★★★★☆☆☆☆
美しい朝を描いたような爽やかな雰囲気で始まる。大自然の音がそこかしこから聞こえてくる。中間部は重々しい音楽となる。最後は華やかに終わる。

3.タブロー2
フィン人は洗礼を施された
★★★★★★☆☆☆☆
重々しいメロディが流れた後、鐘が荘厳に鳴り響く。その後も分厚い重いメロディは続き、鐘が時々鳴り響く。段々と宗教的な雰囲気となっていくが、最後は壮大な感じとなり終わる。結構長い曲。

4.タブロー3
ヨハン公爵の宮廷からの情景
★★★★★★★★☆☆
非常に牧歌的な美しいメロディで始まる。途中から行進曲風になる。こちらもきれいなメロディ。シベリウスらしい名曲。

5.タブロー4
三十年戦争におけるフィン人
★★★★★★★★☆☆
少し悲しげだが、勇ましい主題で始まる。段々とゆったりと荘厳な感じになっていき、最後はファンファーレも鳴り響き壮大な終わる。こちらもシベリウスらしい名曲。

6.タブロー5
大いなる怒り
★★★★★★☆☆☆☆
もやっとした不穏な空気で始まる。戦の前のような、ティンパニーの音に乗って悲劇的で勇ましい音楽が鳴り響く。何となく不安げな雰囲気が中間部を支配している。最後は再びティンパニーが活躍しだし力強く終わる。

7.タブローの間の音楽
★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
もやっとしたほとんど音のない30秒程度の曲。

8.タブロー6
フィンランド人は目覚める
★★★★★★★★☆☆
「フィンランディア」と同じ。
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