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氷の海のガレオン/オルタ [文学 日本 Modern]


氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

氷の海のガレオン/オルタ (ピュアフル文庫)

  • 作者: 木地 雅映子
  • 出版社/メーカー: ジャイブ
  • 発売日: 2023/11/10
  • メディア: 文庫



国語の先生と話をしている時に、この作者を勧められ、一番面白そうだったので図書館で借りて読んでみた。

●氷の海のガレオン
小学校6年生の杉子を主人公とした物語。杉子は家に図書室があるような環境で育ち、母親も独立自尊でずっと周りに影響されずに生きてきた人。父親も自由業のような仕事をしており、ある意味周りから独立した存在として生きている。上には兄が二人いる。
三人の兄弟は精神的に成熟しており、さらに周りに影響されず、我が道を行く性格。そんな子どもを周りの同世代の子どもたちはなかなか受け入れられず、それぞれ孤立していく子どもたち。
そんな彼らのこころの葛藤を描いた作品。杉子に共感を示す、音楽の先生がとても良い感じだが、最後の結末が、えっ、そうなっちゃうの?という感じで少し残念。

●オルタ
自閉症、ADHD気味の女の子の物語。小学校に入学し、後ろにいる乱暴な男の子に嫌がらせを受けているところから物語は始まる。先生に話をしに行くが、先生は話を聞いてくれつつも、男の子を何とか守ろうと動く。先生は一生懸命で悪気がない。すべての子供に学習の機会を、という信念で動いている。結局親は学校に行かないという選択肢を選ぶ。

確かに何か、信念を持って生きる、メインストリームから外れた人の心の痛みをテーマにした作品。しかしあまりにストレートで結構読むのが痛い作品。
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The Chimes [文学 イギリス Dickens]


A Christmas Carol (Wordsworth Collector's Editions)

A Christmas Carol (Wordsworth Collector's Editions)

  • 作者: Dickens, Charles
  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions
  • 発売日: 2018/09/07
  • メディア: ハードカバー



前回はこのThe Chimesが全く分からず途中でこの本を読むのをやめた。

今回も挫折しそうになったが、ネットで何とかこの本のあらすじらしきものを見つけ(『鐘の音』と邦題は付けられているらしい)読みきった。

Trottyと呼ばれる、手紙を運ぶ仕事?をしている貧しい男がいる。雨など天候が悪いと仕事がなく、とにかく貧しい。彼は教会の鐘にいつも心癒されていた。1週間ほとんど何も食べずに大晦日を過ごしていたところ、娘のMegが温かいご飯を持って来てくれる。彼女は新年の明日、Richardという若者と結婚する予定。教会の前でMegと話しながらTrottyがご飯を食べていると、金持ちの人々が出てきて貧しい人々をけなし始め、MegやRichardもそのうち身を持ち崩すだろうと言われる。悲しい気持ちでいたTrottyは、お金持ちにある人のところへ手紙を届けてくれと頼まれる。

その人の家に手紙を運ぶ。その人は貧しい人を救済することを使命としていることを口ではいうが、手紙に書かれたFernという貧しい人が犯した小さな罪を許すか許さないか相談を受け、許さず監獄へ送り込むよう伝える。

その人の家を出て自分の家に帰る途中、偶然TrottyはFernと出会う。彼は手紙を読んだ人の家へ向かおうとしていたので、TrottyはFernをその家へ行かないよう勧める。Fernは幼い女の子Lilianと一緒にいた。彼は、両親が亡くなってしまっためいのLilianを育てていたのだ。貧しく行くあてのなさそうな二人を自分の家に誘い、寝床を提供する。彼はこの世のやりきれなさに絶望し、教会の鐘に対する敬意のようなものを失ってしまう。

その世、教会の鐘の精のような者たちが現れ、Trottyに彼の家族の悲惨な未来を見せる。

と、いうような話らしいが、とても英語が難しく、あまりよく理解できなかった。
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オルガン 7つの小品 [フランク]





1. 小品 変ホ短調
★★★★★☆☆☆☆☆
穏やかに始まる。途中少し混沌としてくる。中盤から少し優美な哀愁漂うメロディが静かに流れる。最後は結構華やかに終わる。
小品と言いながら10分近くある大作。

2. 大オルガンのための小品
★★★★★★☆☆☆☆
爽快感のあるメロディを持った壮大な雰囲気で始まる。一度落ち着き悲しげな雰囲気となる。段々と静かな穏やかなメロディへと変化していく。段々と壮大な雰囲気となり後半へと向かい盛り上がって行く。最後は穏やかに祈るように終わる。こちらも商品と言いながら10分近い大作。

3. アンダンティーノ ト短調
★★★★★★☆☆☆☆
ズッチャズッチャという軽快なリズムの、ゲーム音楽のような雰囲気で始まる。優しいがどこか不安げなメロディが印象的。おもちゃ箱を描いたような明るく優しい雰囲気となる。再びはじめのズッチャが戻ってくる。最後は悲しげに静かに終わる。

4. ファンタジー ハ長調 第一稿
★★★★★★☆☆☆☆
優しい天国的な雰囲気で始まる。讃美歌的な優しく愛らしいメロディが静かに奏でられる。少し不吉なメロディが流れ始め、どんどん盛り上がる。一旦落ち着き、少し厳かなフーガ的音楽が流れる。はじめの愛らしいメロディが戻ってきて、そのまま静かに終わる。

5. オッフェルトリウム イ長調
★★★★★★☆☆☆☆
静かで穏やかで美しい旋律を持った曲。短く聴きやすい。

6. ファンタジー ハ長調 第二稿
★★★★☆☆☆☆☆☆
第一稿よりも少し力強く若干悲しげな前奏で始まる。悲しげで哀愁漂う旋律が静かに流れる。段々と内省的になり一度静かに終わる。
その後悲劇的なファンファーレが鳴り響き、どんどん悲しげになっていく。最後は天に召されていくかのように静かに終わる。

7. 行進曲風に
★★★★★★☆☆☆☆
全く行進曲風ではなく、流れるように静かに始まる。そのまま悲しげに静かに進む。葬送行進曲のような暗く重い音楽。
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