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封神演義 上 [文学 その他]


封神演義(上) (講談社文庫)

封神演義(上) (講談社文庫)

  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/11/29
  • メディア: Kindle版



1988年にこの本が出たとき(当時10歳)、本屋に並んでいるジャケットに惹かれてこの3巻本を購入して読んだ。
何とか全部読みきったが、当時はあまり面白いとは思わなかった。その後、封神演義は漫画化され、かなり流行したが、そうした漫画も読むことなくここまで来た。そしてもう読むこともないだろうと、10年ほど前古本屋に売ってしまった。

しかし最近この本を再読したい、という思いが強まり偶然古本屋で三冊1000円で売られているのを見て思わず購入してしまった。
太公望の釣りの説明が書かれている「まえがき」は非常に印象的で覚えていたが、ほかのストーリーは全く覚えておらずかなり新鮮な感じで読めた。

中国の商王朝から周王朝へと変わる時代を描いており、人間、仙人、神が入り乱れて戦争するさまは、ホメロスの『イリアス』『オデュッセイア』をおもわせる。女人との関係はアラビアの『千夜一夜物語』的なところもある。物語として面白いかというとそうでもないし、読み進めるのに結構時間はかかるが、フランス自然主義文学よりは楽しめる。
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ステイホーム [文学 日本 Modern]


ステイホーム

ステイホーム

  • 出版社/メーカー: 偕成社
  • 発売日: 2023/06/28
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



コロナ禍によって、緊急事態宣言が出て学校が休みになり、家にいざるを得なくなった小学校6年生の女の子るるこを描いた作品。

特別にいじめとかを受けているわけではないが、何となく学校に行きたくないと思っている女の子の話。両輪は数年前に離婚しており、母親と母親の実家に暮らしている。小学生をひとり家に置いておくわけにはいかないと、初めは母親の働いている場所の資料室に連れて行かれるが、そこで出会ったネグレクトされている気味の二人の姉妹と出会い、結局一日でここにはいかないことに。そこへ、偶然コロナで破産寸前の母の姉が実家に舞い込んでくる。彼女はリフォーム業者で、家に置かせてもらう代わりにるること二人で家をリフォームすることに。

なんやかんやで、何となく生きがいを見つけ、学校という場所が嫌でそこから逃げても良いということを母親に認めてもらったり、最後は私立中学に合格したりと、希望に満ちた物語となっている。

すごく面白い!というわけではないが、それなりに楽しめる作品にはなっている。
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The Cricket on the hearth [文学 イギリス Dickens]


A Christmas Carol (Wordsworth Collector's Editions)

A Christmas Carol (Wordsworth Collector's Editions)

  • 作者: Dickens, Charles
  • 出版社/メーカー: Wordsworth Editions
  • 発売日: 2018/09/07
  • メディア: ハードカバー



囲炉裏にいるコオロギがはねている場面から始まり、人間たちの話になる。

運送屋のJohnと年若いDotの二人は歳の離れた夫婦。二人は赤ん坊とともにで仲良く暮らしている。
近くには、おもちゃ屋のTackletonが住んでおり、彼はJohnとDotの結婚記念日と同じ日に、Dotの友達美しいMayと結婚することになっている。Tackletonのお店で働くCalebは、盲目の娘Berthaと暮らしている。
ある日、町でパーティが開かれている時にひとりの年老いた人が現れる。その人とDotが親しげにしているのを見て、TackletonはJohnに「あの人はDotの昔の恋人だ」と信じ込ませる。Johnはその男を殺そうとするがどうしてもできない。

Johnの勘ぐりに気づいたDotは赤ん坊とともに家を出ていく。

TackletonとMayの結婚式の日、突然アメリカに行っていたCalebの息子、Berthaの兄であるEdwardが現れる。EdwardとMayはかつて恋人で何故か二人は離れてしまっていたが、Mayが愛の無い金目的の結婚をするとしり、Edwardは帰ってくる。そして二人はこっそり結婚する。そこにTackletonが現れ、EdwardとMayが結婚してしまったことに憤慨するが、最後は二人を許しパーティーが開かれHappy End。

しかし全ては夢でその光景がす~と消えていき、炉端のコオロギが現れて終わる。

この物語もかなり難しい英文で書かれていたが、The Chimesよりはわかりやすく話もある程度わかった。がそこまで面白い話ではない。

Dickensの短編はあまり面白くないなと思う。
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弦楽四重奏曲 [フランク]


フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調/弦楽四重奏曲ニ長調(2枚組)

フランク:ピアノ五重奏曲ヘ短調/弦楽四重奏曲ニ長調(2枚組)

  • 出版社/メーカー: Brilliant Classics
  • 発売日: 2008/07/15
  • メディア: CD



第一楽章 ポーコ・レント・アレグロ
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとした高貴な主題が朗々と奏される。その後牧歌的な静かな雰囲気で曲は進む。
一度落ち着いた後、緊張感のあるスピード感のある展開部になる。哀愁漂う美しいメロディが緊張感の中奏される。
再び落ち着いた後、それぞれがメロディを引き合い壮大なフーガを形成する。
段々と盛り上がって行き、再び緊張感のある主題が若干明るめに提示される。
最後ははじめの高貴でゆったりとした主題が回帰され平和に終わる。
悪くはないが長くて若干冗長。

第二楽章 スケルツォ
★★★★★★☆☆☆☆
明るく軽快に少し諧謔的に始まる。途中明るくなったり少し陰影をおびたり、ピッチカートが登場したりと色合いを変えながら進んでいく。中間部は少しなめらかな綺麗なメロディが登場する。
はじめの主題が回帰された後、ピッチカートで終わる。

第三楽章 ラルゲット
★★★★★★☆☆☆☆
悲しみを帯びた旋律が流れて始まる。
暗く悲しい旋律が続く。

第四楽章
★★★★★★☆☆☆☆
緊張感に満ちた力強い主題で始まる。第二主題は第一楽章の平和な主題が登場。
力強い主題と平和な主題が順々に繰り返される。
一通り落ち着いた後、牧歌的だが少し悲しげな展開部になる。
再び第一主題と第二主題が繰り返され、静かに第一楽章の主題らしきものが奏でられ消え入るようになるが、最後もう一度盛り上がって終わる。

全体的に悪くはないが何となくもやっとしたはっきりしない感じが曲を支配している。
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