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コロッケが五十二 [文学 日本 安房直子 か行]


まほうをかけられた舌 (フォア文庫)

まほうをかけられた舌 (フォア文庫)

  • 出版社/メーカー: 岩崎書店
  • 発売日: 1979/10/01
  • メディア: 新書



町の肉屋で何十年も使われている大きなおなべがあった。肉屋のおかみさんはこのおなべがお気に入りで、コロッケを毎日山のように作って売っていた。この肉屋に、「こふきちゃん」と呼ばれる小さい女の子がいた。彼女は小さくまん丸のコロッケを作ってお店の手伝いをしている気でいた。おかみさんは、彼女が作るコロッケでは売れないし、材料がもったいないが、いたずらやけがをされるよりはまし、と考えそのままにさせてあげていた。

ある日、家族全員で午後からお出かけすることに。その午前中、こふきちゃんは自分の作ったコロッケを揚げて欲しくておかあさんに頼むが、逆に怒られてしまう。それがショックで、午後お出かけの時間になっても「いかない」と言い張る。そこで父母は二人で出かけることに。

両親が出かけたあとこふきちゃんは自分でコロッケを作ってみることに。しかしいざ油で挙げる段階になるとさすがにビビってしまう。そんな時、電話がかかってきて、コロッケを50個注文される。

これを受けいよいよコロッケを揚げることになるが、彼女は数が数えられない。そんな時、大きなおなべが助けてくれることに。こうして50個のコロッケを作ってお客を待っていると、実はお客は猫だと分かる。猫と押し問答していると、まんまるコロッケがコロコロ転がっていってしまう。町へ転がるコロッケを、猫とこふきちゃんが追いかける。いつの間にか、こふきちゃんは自分がコロッケになってしまったかのような錯覚に陥る。

コロッケを追いかけてだんだん疲れてきたところにお母さんが帰ってくる。

安房直子作品の中ではもう一歩な感じの作品ではあるが、可愛らしい作品ではある。
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ピアノ五重奏曲 イ長調 Op.81 [ドヴォルザーク 室内楽曲]


フランク&ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲

フランク&ドヴォルザーク:ピアノ五重奏曲

  • 出版社/メーカー: BMG JAPAN
  • 発売日: 2001/12/19
  • メディア: CD



有名な方のピアノ五重奏曲。

1.Allegro ma non tant
★★★★★★☆☆☆☆
シューベルトを彷彿とさせる、優しく穏やかな前奏で始まるが、すぐに悲劇的な激しい雰囲気となる。第二主題は少し緩やかで悲しげな旋律。最後はスピードが上がり、感情的にも高まっていき、最後は勇壮に若干の明るさをもって終わる。

2.Dumka, Andante con moto
★★★★★★★☆☆☆
物悲しい、美しい旋律で始まる。恐らく変奏曲形式で、悲しげな旋律が何度も繰り返されるため心に残る。

3.Scherzo, Furiant: Molto vivace
★★★★★★★☆☆☆
軽やかで躍動感に満ちた始まり。メロディも楽しげで思わず踊りたくなるような雰囲気。中間部はゆったりとした美しい舞曲となる。最後は楽しい躍動感に満ちた雰囲気となり終わる。

4.Finale, Allegro
★★★★★★★☆☆☆
最終楽章にふさわしい開放感に満ちたスピード感のある始まり。最後は堂々と終わる。

確かに親しみやすい旋律に溢れた良い曲だと思う。


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