空にうかんだエレベーター [文学 日本 安房直子 さ行]
大きな町の大通りに、子ども服の店ができる。
その店のショーウインドーの中には、いろいろな服が飾られていた。
秋が来ると、その服と一緒に、大きなぬいぐるみのうさぎが飾られる。そのうさぎはピアノを弾いていた。
この飾り付けに魅せられ、ともちゃんという女の子が毎日のようにやってくる。彼女はあまりにうさぎに熱中してしまい、ショーウインドーに鼻までくっつけてしまい、店の人に怒られてしまう。しょうがなく帰ろうとすると、うさぎがウィンクして「満月の晩に会いましょう」と歌いかけてきた。
そして満月の晩、ともちゃんがお店へ行ってみると、うさぎが窓ガラスをこすってガラスをなくしてしまう。外に出てきたうさぎはともちゃんと一緒に大通りを走っていく。高いビルまで来て、エレベーターに乗ると、そのエレベーターがビルを突き抜け、月へと向かってぐんぐん登っていく。
しばらくして、空へうかんだエレベーターから外へ出た二人は、自分たちで作ったマントを羽織り、そらを飛び回る。
しかしこうした魔法が効いているのは月が出ているあいだだけ。月がしずみそうになり、急いでエレベーターに戻ろうとするが、間に合いそうもない。うさぎはともちゃんを家に送り店へ帰ろうとするが、ぎりぎりのところで間に合わず店の前に放り出されてしまう。結局色々な人に踏まれて汚くなってしまう。
しばらくしてともちゃんがやってくるがうさぎがいないので、窓を強く叩く。店の人が出てきて、うさぎをあげる代わりに、二度と店には来ないと約束する。
二人は幸せそうに一緒に家へ帰っていく。
幻想的で、夢と優しさにあふれた名作。
Piano Trio 小品 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. Moderato
★★★★★★★☆☆☆
静かで穏やかな高貴な雰囲気で始まる。中間部は少し内省的で悲しげになる。フーガ風のやりとりの後、最後は繊細で美しい旋律が奏でられ終わる。
2. Allegro In C
★★★★★★☆☆☆☆
短い前奏の後、明るく快活に始まる。ピアノが楽しげにメロディを奏でそれを弦が支える。最後は唐突に終わる。
3. Allegro In D JS. 27
★★★★★★★☆☆☆
舞曲風の楽しげな始まり。スピードが上がった後、非常にゆっくりとなり、はじめの主題がゆったりと奏でられる。中間部はロマ風音楽となり、最後は主題が戻りスピードをあげ楽しげに終わる。
4. Andantino in A
★★★★★★★☆☆☆
高貴な美しい旋律で始まる。ヴァイオリンが悲しげで哀愁漂う旋律を奏でた後、高貴なメロディが戻り静かに終わる。心落ち着く美しい曲。
5. Andantino In G Minor JS. 43
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい静かな短い曲。
6. Allegretto In A Flat Major
★★★★☆☆☆☆☆☆
あまり特徴のない短い曲。
7. Allegro In D Minor
★★★★★★★☆☆☆
ピアノの三連(?)の伴奏に乗って緊張感のあるメロディがヴァイオリンによって奏される。ピアノとヴァイオリンがメロディを弾き合い緊張感を高めていく。終始格好よい曲。
8. Allegretto In E Flat Major
★★★★★☆☆☆☆☆
伸びやかな普通の短い曲。最後はアーメンで終わる。
9. La Pompeuse Marche D'Asis JS.
★★★★★☆☆☆☆☆
勇ましい行進曲。