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カルミデス [哲学 プラトン]


プラトン全集〈7〉 テアゲス カルミデス ラケス リュシス

プラトン全集〈7〉 テアゲス カルミデス ラケス リュシス

  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2005/07/27
  • メディア: 単行本



ソクラテスが戦争から帰ってきて、そのことについて人々に話しているところから始まる。しかもソクラテスの一人称がたりで結構珍しい形態。そこへ美少年のカルミデスが現れ、彼と「克己節制」とは何かという議論をする。

そして
p.76
「それなら、克己節制(健全な思慮)の人だけが自己自身を知っていることになり、自分はまさしく何を知り何を知らないかをしらべあげることができることにもなる。さらに、かれだけが、ほかの人々についても同じようにして考察できることになる~」
という一定の結論に達する。

これは一見すると良いように思えるが、克己節制の人は様々なことが「良いのか悪いのを見極める知」しかないので、それぞれの知識を持った人にはかなわないので、結局は必要とされないのではないのか、という『テアゲス』でもなされた議論と同じような議論になる。

そのままあまり明確な結論もないまま終わる。

初めのうちはそれなりに楽しめたが、後半だれてきた。この作品も70ページ程度の小品で議論の展開も何となくいい加減な感じ。偽作か?
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Op.137 映画音楽「リア王」 [ショスタコーヴィチ 交響詩]

シェイクスピアの『リア王』の映画音楽。

01 Fanfare 1
★★★★★☆☆☆☆☆
30秒足らずのファンファーレ。

02 Prelude and Cordelia's Ballad
★★★★★★☆☆☆☆
悲劇的な音楽がオケによって奏でられた後、ピアノ伴奏でコーディリアが悲しげな旋律を歌う。

03 Fanfare 2
★★★★★☆☆☆☆☆
短いファンファーレ。

04 Returning from the Hunt
★★★★★☆☆☆☆☆
明るく楽しげな曲。

05 Fanfare 3
★★★★★★☆☆☆☆
短いファンファーレ。

06 Ten Songs of the Fool
★★★★★☆☆☆☆☆
テーマ曲のようなものを挟みながら、軽妙で軽快な曲が並ぶ。中盤シリアスで激しい音楽になっていく。最後は静かに終わる。

07 Fanfare 4
★★★★★☆☆☆☆☆
短いファンファーレ。

08 Act 1 Finale
★★★★★☆☆☆☆☆
シリアスな始まり。太鼓の音が響き渡り悲劇性を強める。

09 The Approach of the Storm
★★★★★☆☆☆☆☆
太鼓の激しい音で始まる。悲劇的な音楽。

10 Scene on the Steppe
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとした歩くようなベースが印象的な曲。

11 Gloster's Blinding
★★★★★☆☆☆☆☆
太鼓の音が鳴りびびく激しく悲劇的な曲。

12 Military Camp
★★★★★☆☆☆☆☆
牧歌的なファンファーレが鳴り響き、ゆったりとした音楽となる。

13 Fanfare 5
★★★★★☆☆☆☆☆
短いファンファーレ。

14 March
★★★★★☆☆☆☆☆
少し諧謔的なマーチ。

15 Signal No.1 ~ No.5
★★★★★☆☆☆☆☆
滑稽な感じの曲。

16 Prelude The March of Time
★★★★★☆☆☆☆☆
シリアスな悲劇的な結末を暗示させるような曲。

17 Lear's Castle
★★★★★☆☆☆☆☆
暗く重い曲。

18 No.52 Moderato
★★★★★☆☆☆☆☆
堂々とした30秒程度の曲。

19 The Catastrophe begins
★★★★★☆☆☆☆☆
低い弦の音で始まる。題名通り「大惨事」を予想させる暗く重い始まり。段々と悲劇的に盛り上がっていく。

20 Signal No.6 ~ No.9
★★★★★☆☆☆☆☆
乾いた感じのファンファーレがなった後、おもちゃの楽器のような軽い音が鳴り響く。最後は乾いたファンファーレで終わる。

21 The Voice of Truth
★★★★★☆☆☆☆☆
再び悲劇的な雰囲気になる。もやっとした霧の中に迷い込んだような雰囲気。

22 Storm
★★★★★☆☆☆☆☆
悲劇がひたひたと迫ってくるような感じ。

23 After the Storm
★★★★★★☆☆☆☆
ヴォカリーズによる、天使たちの合唱のような混声合唱。最後は静かに終わる。

24 The Storm
★★★★★☆☆☆☆☆
静かに迫ってくるように始まる。段々と音が大きくなっていく。基本不穏。

25 Meal with Gonerill
★★★★★☆☆☆☆☆
フルートの静かな不穏な音で始まる。その後軽やかな音楽となるがどこか不穏。ハープの音も聞こえる。

26 Ending of the Tableau King Lear
★★★★★☆☆☆☆☆
再びフルートの静かな音楽。

27 Finale The Fool
★★★★★☆☆☆☆☆
最後は30秒程度の激しい音楽。

サウンドトラックとしては悪くない。
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第20回子どもたちと芸術家の出会う街 [舞台]

新日本フィルのコンサートに芸術劇場まで行ってきた。

次男も芸劇には行ったことがあるはずだが、やはりあの長いエスカレータに驚いていた。

プログラムは動物に関する音楽。

ハイドンの「熊」交響曲 第四楽章
サンサーンスの「動物の謝肉祭」抜粋
ストラヴィンスキーの「火の鳥」抜粋
プロコフィエフの「ピーターと狼」

ストラヴィンスキーの「火の鳥」ははじめて生で聞いたので結構よかった。

次男はやはり音楽(朗読・解説はあったが)だけは厳しかったようで、もう一歩と言っていた。
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Op.116a 組曲「ハムレット」 [ショスタコーヴィチ 交響詩]

シェイクスピアの有名な『ハムレット』の改作版。元は映画音楽だったものを組曲に改変。
01 Prelude
★★★★★★☆☆☆☆
悲劇的な始まり。様々なパーカッションの音が鳴り響いた後、弦の低音がハムレットの憂鬱を表しているかのような暗い音楽を奏でる。最後は安らぎのある和音で終わる。

02 The Ball At The Palace
★★★★★★☆☆☆☆
諧謔的な楽しい曲。プロコフィエフのバレエ曲っぽい。中盤はかなり盛り上がる。最後ははじめのテーマに戻って終わる。

03 The Ghost
★★★★★★☆☆☆☆
父親登場場面?おどろおどろしい短い曲。

04 In the Garden
★★★★★★☆☆☆☆
フルートの牧歌的な音で始まる。明るい中に不安感がある。
途中からヴァイオリンの哀愁漂う美しいメロディが入ってくる。
後半はあかるくのどかな音楽となる。
前半がハムレットで中盤がオフィーリア登場場面?後半がふたりの会話?

05 Hamlet & Ophelia
★★★★★★☆☆☆☆
悲しげで美しいメロディをヴァイオリンが奏でて始まる。
メロトロン?の音が幻想的に鳴り響く。
段々と不穏な空気が流れ出す。

06 Arrival Of the Actors
★★★★★☆☆☆☆☆
乾いた感じのファンファーレが鳴り響き、滑稽な感じの音楽となる。ハムレットの父を殺した「叔父と母」を演じる場面か?

07 Poisoning Scene
★★★★★☆☆☆☆☆
ハムレットがレイアティーズと決闘する前に、現王が毒を盛る場面?
力強い音楽の後、静かになり不穏な空気が流れる。
その後力強い音楽となる。決闘の場面?
7分近い長大な曲。

08 Duel & Death of Hamlet
★★★★★★☆☆☆☆
勇ましい音楽で始まり、最後は静かに沈痛に終わる。

ハムレットの内容に合った聴きやすい音楽。
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