青空と逃げる [文学 日本 辻村深月]
図書館にCDを返しに行ったら偶然見つけた作品。2018年発表ということでそれなりに最近の作品。
夫のせいで、ある組織から逃げなければならなくなった、妻の早苗と息子の力(ちから)の物語。様々な地域に逃げ、そこでの様々な人々との出会いを通して人間的に成長していく二人を描いた作品。
早苗視点、力視点が順々に出てくるので、物語が重層的に語られていくのも面白い。何より、どの地方に行っても人々が暖かく彼らを援助していく様子が、読んでいてとても心地よい。
『島はぼくらと」に登場したヨシノも出てきて面白い。彼女との絡みの中で出てくる描写で印象的な一節を。
p.384
「ヨシノに何かを言いたいと思ったけれど、何を言えばいいかわからなかった。被災して今も仮設住宅で暮らしている人がいる、ということを、頭では知っていても、実感したのは初めてだ。何を話しても軽はずみな言葉になってしまいそうに思えて、言葉が何も出てこない。ーそうやって反応できないこともなんだか悔しく、誰にともなく申し訳ないような気持ちがする。」
わたしもしょっちゅう上記のような感情を色々な人との関わり、会話の中で感じてきた。辻村深月というひとは本当に人の心に敏感なんだな、と感じさせる一節だった。
暖かくて良著だった。
Op.006 ピアノ三重奏曲第二番 [ショスタコーヴィチ 室内楽曲]
Shostakovich: Piano Quintet, Piano Trio No.2
- 出版社/メーカー: Octavia Japan
- 発売日: 1995/09/19
- メディア: CD
第一楽章 アンダンテ
★★★★★★☆☆☆☆
チェロの静かなハーモニスクで始まり、ヴァイオリンが静かに絡んでくる。ピアノも低音で入ってきて、フーガのような厳かな雰囲気を形成する。段々と音が重なり、ハーモニーを奏で始める。
弦のこ気味の良いスタッカート気味の伴奏に乗ってピアノが哀愁漂うメロディを奏でる。これが第一主題?その後激しい第二主題が弦楽器によって奏でられる。展開部は大草原をイメージさせる広がりのある雰囲気。最後は激しく終わる。
第二楽章 アレグロ
★★★★★☆☆☆☆☆
快活で激しいスケルツォ楽章。あまり特徴的なメロディはなく、楽器がバトルしている感じ。
第三楽章 ラルゴ
★★★★★★★☆☆☆
ピアノの荘厳な和音による前奏で始まる。その後、哀愁漂う美しいメロディをチェロが奏で、ヴァイオリンも入ってきて美しいハーモニーを奏でる。
第四楽章 アレグレット
★★★★★★★☆☆☆
一転してこ気味良いピアノの前奏で始まり、弦楽器がピッチカートで楽しげに入ってくる。その後諧謔的なメロディが流れる。ドラマティックに盛り上がった後、ピアノが美しい波のようなメロディを奏でロマンティックになっていく。諧謔的な雰囲気が戻り、最後はピアノの荘厳な音で終わるという、対称的な構造を持った最終楽章。
各楽章の個性が立っている結構良い曲。
Op.027a バレエ音楽「ボルト」 [ショスタコーヴィチ 交響詩]
労働者レーンカ・グールバは、怠惰で大酒飲みのため、勤めていた工場から解雇され、そのことに対する復讐を企む。そんな折、若い見習労働者のゴーシュカが機械の中にねじ(ボルト)を差し込んで機械を壊してしまう。守衛達は、グールバの密告によって無関係な共産主義者の若者ボリスを捕らえる。やがて事態を理解したゴーシュカは罪を悔いて工場長らにすべてを告白する。ボリスは釈放され、陰謀を暴かれたグールバが代わって逮捕される、という話らしい。
01 Overture
★★★★★★☆☆☆☆
ドラムの派手な連打で始まり、管楽器が高らかにファンファーレを奏でる。緊張感に満ちた旋律を弦楽器が奏でた後、少し諧謔的な感じになる。最後はすこし悲劇的になり盛り上がるが、最後は静かになりドラムの音で終わる。
02 Polka
★★★★★★☆☆☆☆
軽やかで牧歌的な曲。
03 Variatio
★★★★★☆☆☆☆☆
力強い行進曲風の曲。
04 Tango
★★★★★★☆☆☆☆
嵐のような始まり。うねるような美しく哀愁漂う旋律が流れる。その後明るく楽しげなタンゴとなる。最後は盛り上がって終わる。
05 Intermezzo
★★★★★☆☆☆☆☆
激しいファンファーレの後、楽しげで優雅な雰囲気となる。中間部はゆったりとした牧歌的な感じとなる。最後は退場の音楽のような感じで明るく楽しげに終わる。
06 Finale
★★★★★★☆☆☆☆
激しく楽しげに始まるが、すぐに引いた感じになり壮大な雰囲気となる。最後は圧倒的な盛り上がりを見せて終わる。
バレエ音楽だけあり、非常に舞踏的な曲が多い。
01 Overture
★★★★★★☆☆☆☆
ドラムの派手な連打で始まり、管楽器が高らかにファンファーレを奏でる。緊張感に満ちた旋律を弦楽器が奏でた後、少し諧謔的な感じになる。最後はすこし悲劇的になり盛り上がるが、最後は静かになりドラムの音で終わる。
02 Polka
★★★★★★☆☆☆☆
軽やかで牧歌的な曲。
03 Variatio
★★★★★☆☆☆☆☆
力強い行進曲風の曲。
04 Tango
★★★★★★☆☆☆☆
嵐のような始まり。うねるような美しく哀愁漂う旋律が流れる。その後明るく楽しげなタンゴとなる。最後は盛り上がって終わる。
05 Intermezzo
★★★★★☆☆☆☆☆
激しいファンファーレの後、楽しげで優雅な雰囲気となる。中間部はゆったりとした牧歌的な感じとなる。最後は退場の音楽のような感じで明るく楽しげに終わる。
06 Finale
★★★★★★☆☆☆☆
激しく楽しげに始まるが、すぐに引いた感じになり壮大な雰囲気となる。最後は圧倒的な盛り上がりを見せて終わる。
バレエ音楽だけあり、非常に舞踏的な曲が多い。