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秘密の花園 [文学 イギリス]


秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)

秘密の花園 (光文社古典新訳文庫)

  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2013/12/20
  • メディア: Kindle版



再読。数年前、この本のRewrite版というのか、簡略版というのか、そういった類の本を、中学三年生の英語講読の授業で一緒に読んだ。その時確か日本語版を買って読んだ気がする。

その時も感動的だったが、やはり今回も感動的だった。

インドで親に構われることなくわがままに育ち、突然両親を亡くし、英国ヨークシャーに連れてこられたやせ細ってブサイクなメアリ。
0歳の時に母親を亡くし、そのショックで生きる意欲をなくしてしまい、子供に対しても愛情を向けられなくなってしまい、ほって置かれわがままに育ち、常に死の恐怖に襲われ続けてきた少年コリン。

この二人が、動物と話し、植物をこの上なく慈しむディコンの助けを借り、閉じられ10年間出入りを禁じられていた「秘密の花園」を復活させ、その過程を通して心身ともに成長し、容姿も美しくなっていくというストーリー。

『ハイジ』にも通じる美しい物語。

p.378
「もちろん、この世界にはたくさんの魔法があるにちがいない」ある日、コリンは聡明な口ぶりで行った。「でも、みんな、魔法がどういうものなのか、どうやったら魔法を起こせるのか、わかっていないんだ。たぶん、魔法の第一歩は、『きっといいことが起こる』と口に出して言ってみることだと思うんだ。実際にそういうことが起こるまで。」
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ミュージカル 『ジェイン・エア』 [舞台]

池袋の芸術劇場2階にある、プレイハウスで行われた、ミュージカル『ジェイン・エア』を観てきた。
イギリス文学の名作『ジェイン・エア』を原作としており、それなりにちゃんと物語を追っておりストーリーは楽しめた。

しかし、ポール・ゴードンという人が作った音楽はあまり心に響かず、俳優たちが歌い始めると急に言葉が体に入らなくなってしまった。あまり、ミュージカルにする意味を感じず、普通のストレート・プレイでもよかったきがする。

原作もそうだからしょうがないのだが、やはりあまり派手さはなく、一般受けする作品ではないかもしれない。観客も8~9割女性だった。ミュージカルや演劇、バレエに行くとお客の8割以上は女性であることが圧倒的だ。これはなぜなんだろうといつも思う。

最後にカーテンコールがあったのだが、客は正直だな、と思ったのが、リチャード・メイスンという狂った妻の兄役で出た大澄賢也があまりにも歌が下手だったのだが、彼の時だけ拍手が極端に小さかったことだ。主役の上白石萌音さんは素晴らしかった。
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ライモンダ [バレエ]


ミラノ・スカラ座「ライモンダ」ノヴィコワ&フォーゲル [DVD]

ミラノ・スカラ座「ライモンダ」ノヴィコワ&フォーゲル [DVD]

  • 出版社/メーカー: 新書館
  • 発売日: 2012/06/04
  • メディア: DVD




ストーリー:★★★★★★☆☆☆☆
バレエ  :★★★★★★★★☆☆
音楽   :★★★★★★★★☆☆
♪グラズノフ

2時間半近い、長めのバレエ。
中世十字軍時代の話で、伯爵の娘ライモンダは、婚約中。ライモンダの聖名祝日の祝いをしている最中に、その婚約者が十字軍の争いに勝利して帰ってくるという知らせが届く。喜びの踊りを皆でした後、ライモンダは眠りにつく。そこで守り神「白い貴婦人」に導かれ夢の世界へ誘われる。そこで婚約者と再開。しかしサラセン人のハンサムな騎士にも誘惑される。なんとかその誘惑を退けた場面で一幕は終わる。
2幕は、その夢が現実となり、婚約者とサラセン人が決闘。結局婚約者が勝利。
3幕は、結婚式。

1幕は、宮廷での華やかなパーティーと夢の中を描いた対照的な世界が楽しめる。
宮廷場面は高貴で伸びやかな音楽がずっと流れている。反対に夢の中の場面では、幻想的で美しい音楽が流れる。全体的に、主役ライモンダ以外の、友人たちや宮廷人たちの群舞が多く、「白鳥の湖」並の美しく華やかな群舞が楽しめる。主役ライモンダは、ピッチカートやハープといった伴奏での踊りが多く、優美でゆったりとした美しい踊りが多い。

2幕は、婚約者を迎え入れる祝宴の場面。主役のライモンダは1幕以上に超絶技巧が必要とされるバレエを見せ、活躍する場面も多いので、結構楽しめる。群舞も相変わらず素晴らしい。東洋風の踊り、スペイン風の踊りなども組み込まれ結構観ていて楽しい幕だ。

3幕は、結婚式の場面。間奏曲も式典にそのまま使えそうな優雅で壮麗で美しい。結婚式の場面だけあり、踊りも音楽も高貴できれいだ。相変わらず群舞も素晴らしい。

グラズノフの音楽は終始優美でとにかく素晴らしい。さすがチャイコフスキーの三大バレエに比されると言われる作品だ。

2時間半以上かかる作品で、実際の舞台だと休憩なども挟み結構大掛かりな舞台となるのだろうが、音楽も親しみ易くバレエも見せ場がたくさんあるので、もっと上演されていも良い作品だと思うのだが・・・。
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