Bleak House 46~最終章 [文学 イギリス Dickens]
Bleak House (Wordsworth Classics)
- 作者: Dickens, Charles
- 出版社/メーカー: Wordsworth Editions Ltd
- 発売日: 1997/08/01
- メディア: ペーパーバック
最後の200ページ弱はあっという間だった。
デッドロック家の弁護士だったタルキングホーン氏を殺した真犯人は警部バケットの名推理で捕まる。
タルキングホーン氏殺しの疑いをかけられるかも、と恐れたデッドロック婦人は家を抜け出し最後は・・・。
とどんどん悲劇へ向かっていくのかと思いきや、悲劇的部分は置いておいて、荒涼館に住んでいたジョン・ジャーンディスとエスタ・サマソンはそれぞれの幸せを見つけそれぞれが幸せになっていく。色々な悲劇が起こったとは言え、善人が最後には幸せになり、どうしようもないリチャードやガッピーが悲劇的な結末を迎えるのはさすがディケンズという感じでかなりすかっとする。
David Copperfieldは一人称語りで、Davidが見ていないと話が進まない部分があったのだが、このBleak Houseは一人称と三人称語りをうまく組み合わせることで物語をスムーズにかつ重層的に進めることに成功している。そういった意味で多くのNativeの文学専門家がディケンズの最高傑作と勧める理由もわかる気がした。
かなり難しい英語が用いられており、正直よくわからない部分も多々あり、60%くらいしか理解できず、740ページという大作でかなり読むのに苦労したが、それなりに楽しめた。
日本語で読むならかなりオススメ。ちくま文庫か何かで売っているのではないだろうか。
オーケストラ! [映画]
オーケストラ! スペシャル・エディション(2枚組) [DVD]
- 出版社/メーカー: Happinet(SB)(D)
- 発売日: 2010/11/04
- メディア: DVD
かつてユダヤ人迫害に抗議してオーケストラを辞めさせられてしまったソ連の楽団員とその指揮者が、あることきっかけに自分たちのオーケストラを組織しパリで演奏会を開き大成功をおさめるという、非現実的なストーリー。
だが非常に面白い。色々な人の心の模様も丁寧に描いており、暗い中にもユーモアたっぷりで笑える場面も多々ある。
指揮者のチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲に対する熱い想い。それに答えるヴァイオリニストやオーケストラメンバーたち。最後の演奏場面が素晴らしすぎて涙がこぼれた。
感動作。オススメ。
詩篇交響曲 [ストラヴィンスキー 交響曲]
第一楽章 ああエホバよ願わくはわが祈りをきき
★★★★☆☆☆☆☆☆
詩篇 39:12-13
軽い感じで始まるが、その後不安げな合唱となる。非常に原始的な雰囲気。ピアノも入りかなりシリアスな感じになる。
第二楽章 われ、耐え忍びてエホバを待ちたまえる
★★★★☆☆☆☆☆☆
詩篇 40:1-3
管楽器がソロで乾いたメロディを吹き始まる。対位法的に他の楽器が入ってきてフーガを形成していく。合唱も入り荘厳な雰囲気となっていく。
第三楽章
★★★★☆☆☆☆☆☆
詩篇 150:1-6
暗く重く始まる。荘厳で悲しげなメロディが歌われる。その後乾いた少し明るいメロディがオーケストラだけによってしばらく奏でられる。諧謔的で少し力強いフーガ風の合唱となる。女声合唱と男声合唱のやりとりによる荘厳なフーガとなり段々と声が混じっていく。重くゆったりとしたあゆみとなりハレルヤで静かに終わる。
全体的に暗く重くあまり面白くない。