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ナラタージュ [文学 日本 島本理生]


ナラタージュ (角川文庫)

ナラタージュ (角川文庫)

  • 作者: 島本 理生
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 2019/09/20
  • メディア: Kindle版



映画化もされ書評も大評判のこの書。
女子校生とその子がいじめで悩んでいる時に救った世界史教師の恋愛物語。

純愛小説、とよく言われているのだが、この本のテーマは全く違う。
自分の気持ちに正直なせいで相手を精神的に傷つけてしまっていること、デートDV、家庭内精神的DV、そしてまさに本当の性暴力など、一見純愛に見えるものから生まれる様々な暴力的側面に光を当てた小説と言える。

様々なポップ・ミュージックやJazz,文学作品が登場するのだが、あまりそこに登場する意味も感じない。途中の男女が付き合っている部分の描写も結構読んでいて辛くなる。かなり村上春樹の小説っぽくて読んでて若干気持ち悪くなった。

そしてこの人は徹底的に、気持ちの高まり⇒肉体関係、ではなく、肉体関係⇔精神、みたいな性の描き方をしているなあと思った。

正直私には受け付けない小説だった。
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Op.065 交響曲第八番 ハ短調 [ショスタコーヴィチ 交響曲]

第一楽章
★★★★★★★☆☆☆
まさに悲劇の序章といった前奏から始まり、息の長い悲しげで静かな旋律が弦楽器によって奏でられ、だんだんと管楽器に移行していく。弦に戻り非常に内省的な感じになっていく。だんだんと感情的高まりを見せ打楽器も入り盛り上がる。ティンパニーやパーカッションが大活躍する悪魔たちの祭典のような雰囲気となる。その後静かな夜がやってくる。ファンファーレがなりひびき悲痛になった後、最後は静かに穏やかに終わる。

第二楽章
★★★★★★☆☆☆☆
悲劇的で力強い始まり。行進曲風になった後、少し諧謔的に。その後行進曲風に戻り壮大に盛り上がっていく。

第三楽章
★★★★★★☆☆☆☆
弦がこ気味良く力強いリズムをひたすら奏で続ける。その上を不安げだけど力強いメロディが流れる。
アタッカでそのまま第四楽章へ。

第四楽章
★★★★★★☆☆☆☆
銅鑼が鳴り響き、その後悲劇的なゆったりとした感じになる。穏やか少し安らぎのある雰囲気がやってくる。低音がたえず呻くようなベースラインを奏でているのが印象的。後半は幽玄な雰囲気になっていく。

第五楽章
★★★★★★☆☆☆☆
少し乾いた感じの感情を配した始まり。段々と感情が入ってくる。荒涼とした雰囲気で曲は進む。パーカッションが鳴り響き凄まじい盛り上がりを見せた後、荒涼とした雰囲気に戻り最後は静かに消え入るように終わる。

悪くはないが長い。
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