5つの歌 Op.37 [シベリウス 声楽曲]
01. はじめての口づけ
★★★★☆☆☆☆☆☆
題名からは想像できないような暗く重い始まり。途中若干感情の高まりを見せるが、基本最後まで暗い。
02. 小さなラッセ
★★★☆☆☆☆☆☆☆
重く暗い始まり。ピアノの単音による伴奏が非常に不気味。小さなラッセに、世界は恐ろしく家が一番安全だと伝える歌?ラプンツェルの世界?非常に現代的な曲。
03. 日の出
★★★★★☆☆☆☆☆
ピアノのキラキラした伴奏による幻想的な曲。段々と盛り上がり最後はなんとなく綺麗に終わる。
04. それは夢だったのか?
★★★★★★☆☆☆☆
流れるような美しいスピード感のあるピアノ前奏で始まり、少し哀愁漂うメロディが静かに歌われる。後半かなりドラマティックになる。昔の恋人との思い出を歌っている?
05. 逢引から帰ってきた少女
★★★★★☆☆☆☆☆
ピアノの力強い和音の連続で始まり、かなりドラマティックな伴奏に乗って力強くメロディが歌われる。少女が恋人との逢引で常にどこかを赤くして帰ってくるのだが、最後は裏切られて終わる歌。
この曲集も詩が非常に哲学的でよくわからない。
ツバキ文具店 [文学 日本 小川糸]
小さな文具店を営むかたわら、代書屋という人の代わりに手紙を書く、ということを職業にしている女性を主人公にした物語。
手紙を他人に書いてもらうの?と思ったが、物語の主人公の祖母(先代)が言った言葉「人にお菓子を渡すのに、専門の人が作ったお店のおいしいお菓子を渡して怒る人はいない、手紙も同じ」という言葉に妙に納得してしまった。
色々な人の手紙を代書するうちに主人公が成長していき、周りの人との暖かい交流の輪も広がり、最終的には、うまくいかなくなってしまったまま亡くなってしまった先代との関係もうまく行く。
小川糸さんというひとは、自然と人間の共生、迷惑をかけ合うことで生まれる人間的成長、伝統的価値観にとらわれない暖かい人間交流というものをテーマに作品を作っている人なのであろう。
この本も圧倒的な感動作、という感じではないが、ほのぼのとしていて心があったかくなった。
ある晴れた夏の朝 [文学 日本 Modern]
偕成社という児童書を多く扱っている出版社から出されている本で、偶然本屋で手に取り、面白そうだったので図書館で借りた本。
アメリカのmiddle schoolの生徒たちが夏休みに、自分たちで「広島長崎への原爆投下は本当に必要だったのか」という題目でDebate(Discussion)大会を企画し、それをcity hallを借りて市民たちに見てもらい投票などしてもらうことにより、「戦争と平和を考える」ということを皆にしてもらいたいというもの。
正直日本ではこんな企画ほぼ皆無なんだと思うのだが、アメリカでは結構普通に行われたりしているのだろう。かなり意識高い系の生徒たちだなあ、という感じ。
4対4のDebateでしかも一週間に一回、4週にわたって行われるというかなり大規模で気合の入ったもの。優秀なふたりの白人男性、かなり意識高い系の平和運動家の女性、日本系二人、ユダヤ系、中国系、アフリカ系と様々な人種を登場人物として配し、それぞれの立場から興味深い論を展開させている。
原爆投下に関する、私が知らなかった様々な情報も盛り込まれており、かなり勉強になった。そして最後の4回目の自由プレゼンテーションでの模様は感動的ですらある。
著者はアメリカ在住ということらしいが、アメリカで住んでいないとなかなかこういう発想は出てこないよな、という論点が目白押しでかなり勉強になるとともに深く考えさせられた。
あまり知られていない作品なのかもしれないが、非常に読みやすいが、内容はかなり深く勉強になるので、是非多くの中高生に、小学生に読んでもらいたい作品だ。
白鳥の湖 Swan Lake on water @東京国際フォーラム [舞台]
知り合いからチケットをもらい、最近巷で話題の、「白鳥の湖」の演出に水を使用するというバレエを観てきた。バレエ団は、ウクライナのバレエ団。オーケストラは東京フィルハーモニー管弦楽団。
演出に水を使用するのもそうだが、セットも椅子以外はほとんどなく、CGを後ろに映し出す形だった。しかし安い映画を見せられているようで、しかもダンサーたちが水の上を踊るたびにびちゃびちゃ音がなり、正直あまりバレエを集中して見られなかった。
東京国際フォーラム、ホールAは会場も大きくあまりクラシック・コンサートには不向きな会場と思っていただが、思っていたよりは、オケの音が綺麗になっており管楽器が特に綺麗だった。ただ、途中ヴァイオリン?ソロになる部分があるのだが、その音程と音色がイマイチだった。
全体としてはもう一歩だったきがする。
演出に水を使用するのもそうだが、セットも椅子以外はほとんどなく、CGを後ろに映し出す形だった。しかし安い映画を見せられているようで、しかもダンサーたちが水の上を踊るたびにびちゃびちゃ音がなり、正直あまりバレエを集中して見られなかった。
東京国際フォーラム、ホールAは会場も大きくあまりクラシック・コンサートには不向きな会場と思っていただが、思っていたよりは、オケの音が綺麗になっており管楽器が特に綺麗だった。ただ、途中ヴァイオリン?ソロになる部分があるのだが、その音程と音色がイマイチだった。
全体としてはもう一歩だったきがする。
6つの歌 Op.36 [シベリウス 声楽曲]
01. 黒いバラ
★★★★★★☆☆☆☆
情熱的なピアノのアルペジオ伴奏に乗って、「なぜあなたはそんなに悲しそうなの」と問いかける。綺麗な曲ではある。
02. しかし私の鳥は帰ってこない
★★★★★★☆☆☆☆
悲しげな曲。切々とした感情が溢れる曲。
03. トリアノンでのテニス
★★★★★☆☆☆☆☆
一転して非常に軽い感じの明るく愛らしい曲。
ベルサイユ宮殿の離宮で愛らしく遊ぶ子どもたちの歌?
04. 葦よ、葦よ、そよげ
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとした美しいピアノのアルペジオ伴奏の後、こちらもゆったりとした美しい旋律が歌われる。ピアノがトレモロになり、少し緊張感のある雰囲気となり、歌も深刻さを持つ。最後は荒涼とした感じとなり、悲しげな旋律で歌われる。
05. 3月の雪
★★★★★★☆☆☆☆
ゆっくりと悩みに満ちた感じで一歩々々歩いているような音楽。メロディも暗いが綺麗ではある。途中から春に対して「もう少し閉じていておくれ」と歌いかける部分から若干明るくなるが、最後は重く暗く終わる。
06. 3月の雪のダイヤモンド
★★★★★★☆☆☆☆
キラキラとした静かな前奏の後、囁くような歌が始まる。ピアノの繊細さと歌のメロディの愛らしさが相まってとても綺麗な曲。
歌詞がどれも哲学的でわかりづらいが、メロディは綺麗な曲が多い。
結構聴きやすい曲集だと思う。私が聴いているCDのアンネ・ゾフィー・フォン・オッターの歌が素晴らしいというのもあるのかもしれない。
ズーラシアンブラス夏まつり!@信州国産音楽村 [舞台]
信州上田で行われるズーラシアンブラス夏祭りコンサートへ行ってきた。
今回で8回目らしい。
この会場は野外コンサート会場らしい。小高い丘にあり、とても涼しく確かに野外コンサート場としては素晴らしいのだが、とにかくアクセスがしづらい。レンタカーを借りたのだがかなり行くのが大変だった。
さらに雨が降ったら中止ということで結構リスキーなチケット購入となる。出店の食事はどれもあまりおいしくなかった。
音楽は3部構成になっており、
第一部=ズーラシアン・ブラス
第二部=サキソフォックス
第三部=全員
基本は上記のような形。クラシック曲はほぼなく、夏に関するポップスがほぼ演奏されていた。マイクを通すので音としてはもう一歩。演奏も若干粗い感じがした。
生You tube配信もされるということで、来年以降は家で見れば良いかな、と思ってしまった。
2つの小品 Op. 2 試作版 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. ロマンス ロ短調
★★★★★★☆☆☆☆
穏やかな少しノスタルジックな雰囲気で始まる。中盤結構盛り上がる。最後の幻想的な部分が綺麗。
2. 無窮動
★★★★★☆☆☆☆☆
題名通り。試作版はピアノのゴツゴツ感が薄まっている感じがする。
6つの小品 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. マズルカ
★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ヴァイオリンの短いソロ曲。舞曲っぽさはない。
2. 即興曲
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ヴァイオリンの短いソロ曲。本当に即興で作ったような曲。
3. 練習曲
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ヴァイオリンのソロ曲。まさに練習曲という感じの曲。
4. アレグレット イ長調
★★★★☆☆☆☆☆☆
ヴァイオリンのソロ曲。少し愛らしいメロディ。
5. しあわせな音楽家
★★★☆☆☆☆☆☆☆
ヴァイオリンのソロ曲。ゆったりとした穏やかな曲。
6. アレグレット ト長調
★★★★★★★☆☆☆
5つの小品JS86の原典版。やはり綺麗な曲。途中の暗い部分も魅力的。
3つの小品 Op. 116 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. 舞踏の情景
★★★★☆☆☆☆☆☆
暗く陰鬱な曲。
2. 特徴的な舞曲
★★★☆☆☆☆☆☆☆
さらに陰鬱で暗い曲。
3. ロマンティックなロンド
★★★★★★☆☆☆☆
シベリウスらしい愛らしさと美しいメロディを持った曲。特に途中ピアノソロになるところの美しさは絶品。
見上げた空は青かった [文学 日本 Modern]
次男と自転車の練習のついでに行った本屋で偶然手にした『ある晴れた夏の朝』という本に興味を抱き、前から少し気になりながらもわざわざ読まなくても良いかなあと思っていた作家小手鞠るいさんの作品を図書館で借りて読んでみた。
ドイツに東欧に住むノエミ(イリス)というユダヤ人の女の子と、風太という日本人の男の子の話。
時は1945年付近。ノエミはナチスに捕まるのを恐れ、家族がバラバラになって隠れ家に住んでいる。風太は東京に住んでいたが、疎開して今は田舎の寺で勤労奉仕をしている。
ノエミには妹がいて彼女の面倒を見ながら必死に生きている。ノエミには、五歳の誕生日の時にもらったおばあちゃんからのプレゼントであるミミちゃんといううさぎのぬいぐるみがあったが、隠れ家へ逃れるときに忘れてきてしまう。
風太にも妹がいたが彼女は死んでしまう。その妹が大事にしていたミミちゃんというぬいぐるみが疎開先へ送られてくる。彼女は妹の思い出と共にそのぬいぐるみを大事にする。
ノエミと風太はどんどん悲惨な状況に追い込まれるが、なんとか耐え抜き最後は・・・。
辛い状況を描いた暗い作品ではあるが、最後は希望を持って終わるのが良い。子どもに安心して勧められる戦争を描いた良著だと思う。
2023 Zoorasian Brass Summer Music Festival@サントリーホール [舞台]
数年前、地元のホールでズーラシアン・ブラスバンドのコンサートがあり、長男と祖母と観に行った。長男は結構お気に入りだったが、動物着ぐるみが演奏していることが気持ち悪いと言って、妻がいやがり、その後このオケのコンサートには行っていなかった。
しかし昨年末、また近くのホールでこのオケのジルベスタ・コンサートに行き、妻も次男も気に入ってしまい今回サントリーホールで行われたコンサートに行ってきた。
しかも事前に発売されたCD+DVDまで購入していったのだ。
12:45~
@小ホール(ブルー・ローズ)
サキソフォックスというキツネ4匹のサックス奏者による1時間弱の演奏会。ポップスの曲もあり、結構楽しめた。
14:00~
@大ホール
こちらはP席という後ろの席から鑑賞。指揮者の動きもよく見え、打楽器奏者が目の前で演奏しており、かなり臨場感がありよかった。
ハイドンの曲を交えた曲、「塔の上のラプンツェル」メドレー、などなど耳馴染みの良い曲が多く、楽しく聞けた。ただやはりP席は、ソロ楽器などが演奏すると、後ろ側になるので、メロディが聞き取りづらかったりした。
4つの小品 Op. 115 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. 荒野にて
★★★★☆☆☆☆☆☆
荒涼とした感じの曲。印象主義派的な捉えどころのない感じの曲。
2. バラード
★★★★☆☆☆☆☆☆
重く深刻な感じで始まる。繊細な雰囲気になった後、力強く堂々とした感じになる。最後は鳥の鳴き声のような感じになり終わる。いまいち焦点が定まっていない感じ。
3. ユモレスク
★★★☆☆☆☆☆☆☆
民謡風の主題。こちらもあまり焦点が定まっていない感がある。
4. 鐘
★★★★☆☆☆☆☆☆
ピアノの単音がひたすらなる中、ヴァイオリンが縦横無尽にメロディを弾く。イマイチ。
現代的でもう一歩な曲集。
ジョロウグモの歌 ピアノ伴奏ヴァージョン Op.27-4 [シベリウス 声楽曲]
The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra
- 出版社/メーカー: BIS
- 発売日: 2007/12/31
- メディア: CD
評価
★★★★★★★☆☆☆
メゾ・ソプラノとピアノの曲。バリトンとオケのための曲より、メロディの美しさが際立っているきがする。かなり良い曲。
小品 [シベリウス 声楽曲]
01. 出帆
JS. 166
★★★★★★☆☆☆☆
旅立ちの歌だけあって、希望に満ちた美しい曲。ピアノ伴奏が和音のトレモロでとても綺麗。後半どんどん力強くなっていく。
02. 泳げ、泳げ、マガモよ
JS. 180
★★★★★☆☆☆☆☆
マガモに優しく語りかける曲。
03. アンダンティーノ
JS. 42
★★★★★☆☆☆☆☆
自然に語りかける曲。止まりそうなほどゆったりとしたピアノ伴奏に始まり、そのままの雰囲気で歌も歌われる。途中から少し動きがではじめる。
04. 私は願う、私がインドにいたらと
JS. なし
★★★★★☆☆☆☆☆
インドに憧れてインドの良さを伝える歌?半音階を駆使した幻想的かつエキゾチックな曲。
05. 燃え尽きて
JS. 73
★★★★☆☆☆☆☆☆
悲しげでドラマティックなピアノの前奏で始まる。絶望の歌?
5つの田園舞曲 Op. 106 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. ラルガメンテ・アッサイ~ヴィヴァーチェ
★★★★★★☆☆☆☆
少し悲しげな民謡風な主題で始まる。ヴィヴァーチェ部分になり、すこしエキゾチックな雰囲気になり気分も高揚してくるが悲しげなメロディであることは変わらない。再びゆったりとした民謡風な主題に戻り、その後エキゾチックな高揚した雰囲気が回帰され、最後は華やかに終わる。
2. アラ・ポラッカ
★★★★★★☆☆☆☆
行進曲風のピアノ伴奏で始まり、跳ねた感じの明るい主題がヴァイオリンによって奏でられる。
3. テンポ・モデラート
★★★★☆☆☆☆☆☆
結構暗めの主題をヴァイオリンが奏でて始まる。途中スピードも上がり、混沌として来る。散漫な印象の曲。
4. テンポ・ディ・メヌエット
★★★★★☆☆☆☆☆
少し不安げな始まり。哀愁漂う長めのつなぎ部分を経て、明るく前向きな音楽が流れる。優雅な感じ。最後は静かに終わる。
5. ポコ・モデラート~アレグレット
★★★★★☆☆☆☆☆
堂々とした始まり。段々と跳ねた明るい感じになる。
舞曲ということでそれなりに明るい曲が多い。
にじいろガーデン [文学 日本 小川糸]
小川糸作品、3冊目。『つるかめ助産院』も『食堂かたつむり』も悪くはなかったが、素晴らしい!という感じでもなかった。
この本は文句なく素晴らしかった。女子高生の自殺しそうな場面に始まり、同性愛の駆け落ち。その後田舎町で自給自足に近い生活を営み、優しい子供達と幸せな暮らしを営んでいく。
しかし幸せな生活は長くは続かず・・・。
4人の家族がそれぞれの視点から、少しずつ時間の流れをかぶらせながら物語が進行していくので、重層的でありかつ自然に時が流れていく。
やはり人が死ぬ、という場面は読んでいて涙がこぼれそうになる。ある意味主人公と言える千代子、おチョコちゃん、ママの生き様があまりにも純粋で美しい。
血のつながりとはなんなのか、家族とはなんなのか、いろいろなことを考えさせられる深く美しい物語だった。
急坂下りの花嫁 Op.33 [シベリウス 声楽曲]
The Sibelius Edition, Vol. 3: Voice & Orchestra
- 出版社/メーカー: BIS
- 発売日: 2007/12/31
- メディア: CD
バリトン独唱ピアノ伴奏バージョン
★★★★★★☆☆☆☆
やはり管弦楽バージョンよりはドラマティックさに欠けるきらいはあるが、メロディの美しさはやはりあるし、フィンランディアっぽい感じは格好良い。
7つの歌 Op.17 [シベリウス 声楽曲]
01. もはや私は問わなかった
★★★★★★☆☆☆☆
ゆったりとした讃美歌的な美しい旋律の曲。
「以前はいろいろなものに疑問を持っていたのに、恋人に裏切られてからは一切問わなくなった」といいう曲。
02. 眠れ!
★★★★★☆☆☆☆☆
幻想的な魔法をかけるような曲。中間部は少し流れるような感じになる。
03. 鳥の戯れ
★★★★★★☆☆☆☆
淡々としたピアノの和音伴奏に乗って、美しいメロディが歌われて始まる。途中から水が滴るような印象派的なピアノ伴奏に変わり、歌も少し憂いを帯びる。結構綺麗な曲。
04. 道に迷って
★★★★★☆☆☆☆☆
オペラの一場面のような物語的な作品。結構明るい曲調。
05. とんぼ
★★★☆☆☆☆☆☆☆
短い曲が多いこの曲集の中で5分近くある大作。結構暗い。
06. 夕べに
★★★★★★☆☆☆☆
キラキラしたピアノ伴奏で始まり、鳥のさえずりのような歌が流れる。綺麗な曲。
07. 川面の木屑
★★★★★★☆☆☆☆
「愛の挨拶」に似た前奏で始まり、美しい旋律で美しい川に問いかける歌詞が歌われる。
愛らしい小品が多い作品集。
7つのルーネベリの歌 Op.13 [シベリウス 声楽曲]
01. 岸辺の樅の木の下で
★★★☆☆☆☆☆☆☆
物語の始まりを告げるかのような、遠くから何かがやってくるような、期待に満ちた感じで静かに壮大に始まる。だんだん語りのような感じになる。
歌詞もよくわからない。
02. キスの望み
★★★☆☆☆☆☆☆☆
幻想的で静かな始まり。段々と暗く、悲しげになっていく。
03. 心の朝
★★★☆☆☆☆☆☆☆
激しく性急な感じで始まる。
「闇が私の魂を支配した」「長く絶望的な時間」など暗い歌詞が並ぶ。
04. 春は急ぎ過ぎ行く
★★★☆☆☆☆☆☆☆
幻想的なピアノ伴奏で始まり、短いパッセージで歌詞が歌われる。
「季節はあっという間に過ぎいく、だから今はただ愛し合おう」という歌。
05. 夢
★★★☆☆☆☆☆☆☆
幻想的な、まさに夢の中を描いたような曲。後半少し劇場的になる。
06. フリッガへ
★★★☆☆☆☆☆☆☆
暗く始まる。ポツポツとしたピアノ伴奏に乗って淡々と歌われる。
アフリカの黄金の河の名前?
07. 狩人の少年
★★★☆☆☆☆☆☆☆
重く始まる。暗く陰鬱な曲。
暗くメロディもすべてがもう一歩。シベリウスは歌詞や情景に合った曲を作るので、歌詞がもう一歩なんだと思う。
食堂かたつむり [文学 日本 小川糸]
ある日突然、同棲していたインド人の恋人に根こそぎすべてを持って行かれてしまい、ショックで声を失ってしまった女性が、自分の実家に帰り、食堂を開き、そこで色々な人と関わる中で心を再生していく話。
食堂を開くまで&開いてからも、いろいろなことを手伝ってくれる昔の小学校の用務員さんだった熊さん、食堂へやって来る様々なお客さん、こういった人たちとの関わりを通し、人間と関わることの貴さを学んでいく主人公、さらに色々な人たちとの触れ合いの中でふと知ることになった大きな確執があった母親との和解。そして尊敬していた祖母の本当の過去。様々なことがゆっくりと明らかになっていき、それとともに声も取り戻し自らの心と向き合い前向きに生きていくことができるようになる主人公の様子が細かく描かれている。
飼っている豚のエルメスとのふれあい、そして最終的には・・・、というのも人間が様々なものを犠牲にしながら自然と共に生きていることを伝えており、とても心に残った。
しかし、はじめは非常に重要な感じで食堂を作る際にもポイントとなっていた、唯一インド人が残していった祖母が残してくれたぬかどこが、途中から全く登場しなくなるのが残念だった。
感動的なストーリーで涙を流した人も多いらしい作品ではあるのだが、なぜか私はそこまで感動しなかった。藤岡陽子さんの作品よりも、なんとなくリアリティがないからなのか・・・。
とはいえ悪くはない作品だった。
つるかめ助産院 [文学 日本 小川糸]
小川糸さんの作品に少し興味を抱き、図書館でいろいろ借りてきた。
デビュー作『食堂かたつむり』から読み始めたのだが、色々な関係により、この『つるかめ助産院』と並行して読むことになり、この作品の方が先に読み終わってしまった。
物語は、まりあという女性が、仕事から家に帰ると、夫が携帯電話を置いて失踪してしまった場面から始まる。いくら待てども帰ってこず、とりあえず昔二人で行った思い出の地、ハート型をした島へ彼を探しに行く。
そこではじめて声をかけられた人が実は助産師で、彼女に妊娠している、と告げられる。あれこれあり、彼女はこの島に残り、この助産師がやっている「つるかめ助産院」で働きながら出産することを決める。
自然と共に生活し、この助産院で働く人々や島の人々との交流を通じて、自分のあまり幸せではなかった過去とも向き合い、色々な人が実は色々な悩みを抱えながら生きていることを知り、人に触れられたり触れたりすることを恐れて生きてきたが、自分から相手に触れることで、心も落ち着いていくことを知り、最後は幸せな出産をする、という話。
調理に関する描写が非常に細かく、さらに心が解放されていく様子もとても細やかに描かれておりよかった。
しかし、女性の苦悩は結構細やかに描かれているのだが、サミーという男性の苦悩がまったく描写されておらず、最後もなんとなくかわいそうな感じで終わってしまうのが残念だった。
てまり [文学 日本 安房直子 た行]
お屋敷のお座敷の奥でお姫様が泣き叫んでいる。遊び友達のふたりの女の子がはしかにかかってしまい一人ぼっちになってしまったのだ。
泣きながらこの間見た夢のことを思い出していると、庭の方から「あんた、どうして泣いてるの」という声が聞こえる。見ると一人の女の子が立っている。そこでこっちへ来るよう言うと、てまりを持ってやってくる。中に鈴が入ったおばあさんお手製のてまりだった。そのてまりをたもとに入れると、機織りをしている女性の姿が見える。
てまりで遊んだ後ふたたびたもとにいれて覗き込むと、今度は菜の花畑が見える。
女の子はかつて夢を見たことがあった。
「あしたてんきになあれ」と下駄を飛ばしていたらその下駄が飛んでいってしまい探していたところ菜の花畑が目の前に広がる。下駄は見つからず諦めて帰ろうとしたところ、綺麗な鈴がついたぽっくりが上から降ってくる。そのぽっくりをさがす声が聞こえてくるが、鈴があまりにも綺麗だったのでその鈴を持って逃げる。そこで夢は終わるが、なぜか鈴だけは手に持ったまま。
お姫様もかつて夢を見たことがあった。
菜の花畑で、鈴のついたぽっくりをなげた夢。
ふたりの夢がつながっていたことをしりにっこりする二人。それから二人はこっそり庭で一緒に遊んでいた。
ある日少女が現れない。再び泣いて少女の名前を読んでいたところ、乳母がそれを聞きつけ、身分の低い少女が入り込んでいたことがわかる。町で少女を探すと彼女もはしかにかかっていたことが分かり、お姫様もはしかにかかってしまう。
病気が治り、おせんに会いたいと思っているがやはり現れない。寂しく思っているとある日てまりが外から投げ入れられる。それをたもとに入れ中を覗き込むと、すでに労働している女の子の姿が・・・。
身分違いの少女たちの友情と別れを描いた美しくも悲しい話。
歌曲小品1 [シベリウス 声楽曲]
01. セレナード
JS. 167
★★★★★★☆☆☆☆
やさしく囁きかけるようなピアノ伴奏で始まる。歌も囁きかけるような優しいメロディ。途中少し悲しげになる。
「愛する人の部屋の明かりが消えており、部屋の中で彼女が自分のことを夢見ているとおもっている」男の心を歌った歌。
02. 北風がうなるとき
JS. なし
★★★★★★☆☆☆☆
チェロによる伴奏。ソプラノとメゾの二重唱。まさに北風が唸る様子を表している。結構面白く良い曲。
03. 水の精
JS. 138
★★★★★☆☆☆☆☆
明るく元気なメゾ・ソプラノ(水の精)と、朗読(司祭)がやり取りする歌。
04. まだ世界が創造されていなかったとき(断片)
JS. 56
★★★★★★☆☆☆☆
流れるようなピアノのアルペジオに乗って、優美な歌が流れる。チェロも伴奏に加わりとても穏やかで美しい。
05. ある歌
JS. 71
★★★★★☆☆☆☆☆
少し憂鬱そうなメロディの歌。
「おお心よ、不安な気持ちを沈めよ」
06. 太陽は空を赤く染め(断片)
JS. なし
★★★★★☆☆☆☆☆
悲劇的なピアノの伴奏で始まり、暗く沈んだメロディが歌われる。
07. 大騒ぎ
JS. 143
★★★★★★☆☆☆☆
ピアノの和音が一つ鳴り始まる。その後劇的な語りのようなメロディがテノールによって歌われる。オペラの中の一曲のような曲。
「自分に絶望した男が酒を飲んで荒れている」歌。
08. 森の精
JS. 171
★★★★★☆☆☆☆☆
荒れ狂う自然を模したようなピアノ伴奏の元、力強い歌がメゾにより歌われる。ドラマティックではあるが少し長く飽きる。
「森に入ってきたハンサムな若者を歌った」歌?
09. 秋の夕べ
JS. なし
★★★★☆☆☆☆☆☆
秋というよりは冬という感じの、寒空の中一人悩む若者を表したかのような悲劇的な曲調。
歌詞も哲学的。
10. 少女はある冬の朝出かけた(断片)
JS. なし
★★★★☆☆☆☆☆☆
優しく穏やかな前奏。曲が始まると終わってしまう。
11. 私はあなたにキスして飽きない
JS. なし
★★★★★☆☆☆☆☆
題名通りの感情の甘い高まりをそのまま曲にした感じ。
12. 愚かさに住処はなかった
JS. なし
★★★★☆☆☆☆☆☆
三拍子の幻想的な雰囲気の曲。
13. おなじ
JS. 120
★★★★☆☆☆☆☆☆
おどろおどろしい曲。
「海」を歌った歌?
14. はじめての口づけ
JS. 57
★★★★☆☆☆☆☆☆
暗く重く始まる。ピアノ伴奏はかなり低音で終始奏でられる。
あまり題名のような愛らしい感じは全くしない。
15. おいで、おいで私の愛しい人よ
JS. 211
★★★★★☆☆☆☆☆
バリトンにより歌われる。民謡を編曲したらしく、少し暗い。
5つの小品 Op. 81 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. マズルカ
★★★★★★☆☆☆☆
仰々しい雰囲気で始まり、そのまま情熱的にメロディが奏でられる。ピッチカートも途中入ったり、結構ヴァイオリンの技巧的には難しそうな感じ。エキゾチックなメロディで心沸き立つような感じの曲。
2. ロンディーノ
★★★★★☆☆☆☆☆
軽快な始まり。途中若干哀愁漂うメロディも登場するが基本楽しげな曲。
3. ワルツ
★★★★★★☆☆☆☆
はじめ少し劇的に始まるが、あとは優雅なワルツ。中間部は若干憂鬱な感じが交じる。
4. 朝の歌
★★★★☆☆☆☆☆☆
ハープのような流れる音型の前奏で始まる。その後少し混沌とした感じになる。散漫な印象の曲。
5. メヌエット
★★★★☆☆☆☆☆☆
悲しげなピアノの伴奏で始まり、繊細なヴァイオリンの音色が流れる。途中だんだん明るく盛り上がっていく。中間部は優雅な雰囲気。再び短い旋律が重ねられる情熱的な感じになり終わる。こちらも若干散漫な印象。
ソナチネ ホ長調 Op. 80 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. レント~アレグロ
★★★★★★☆☆☆☆
荘厳な雰囲気でピアノとヴァイオリンがやりとりをして始まる。ピアノが高音で開始の合図を告げると、ヴァイオリンが伸びやかで開放的な旋律を奏でる。展開部も大草原を馬で駆け抜けていくような爽快感がある。
2. アンダンティーノ
★★★★★★☆☆☆☆
物悲しい旋律を静かにピアノが奏でて始まる。民謡風の旋律をヴァイオリンが奏でる。ピアノは第一楽章と同じような高音のキラキラした伴奏を奏でる。
3. レント~アレグレット
★★★★★★☆☆☆☆
暗く重い雰囲気で始まるが、その後開放的な少し牧歌的な感じになる。この楽章でもピアノは高音で伴奏を奏でる。途中若干現代音楽風の混沌とした感じになる。
のどかな雰囲気で悪くはない。
2つの小品 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. アンダンテ・ソステヌート ホ長調
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとした荘厳な曲。ピアノとヴァイオリンが交代で演奏をする。
2. ノヴェレッテ Op.102
★★★★★★☆☆☆☆
ピアノの流れるようなアルペジオに乗って少し悲しげなメロディがヴァイオリンによって奏でられる。
途中、少し幻想的かつ緊張感のある雰囲気となる。最後は華やかに終わる。
死の国からのバトン [文学 日本 松谷みよ子 直樹とゆう子]
直樹とゆう子シリーズの第二巻。
今回は、直樹が主役。
お父さんの実家である日本海側にある阿陀野(あだの)へ、母とゆう子と遊びに行った直樹。
一面雪景色の中で、かつてそこに住んでいて今は死んでいる自分の先祖直七と会い、自分の先祖たちやその土地で生きていた人と交流する。
いっぽう現実の世界では、ネコがくるって暴れまわった末死んでしまったり、防腐剤を使用した豆腐を食べ過ぎて死んでしまった人が出たり、工場の垂れ流すものを餌にしていた魚を食べて死んでしまった人々などが続出する。
その二つの世界を行ったり来たりしながら様々なことを考える直樹。
松谷みよ子らしい、民話風の話もたくさん織り込まれるとともに、社会に対する批判もしっかりと組み込まれている。しかし、物語が若干入り組んでおり、筋を追いにくい。
死んだお父さんが、直樹に伝えた言葉が美しい。
p.328
「お父さんもお母さんも、二度と戦争をくりかえすまいということでは、同じ気持ちだった。そのためには、理不尽なものへしっかりと目を向けてたたかうことだと、そこでもおなじだった。そして、さまざまの運動にもくわわり、営々とはたらきつづけてきたつもりだった。」
p.329
「直樹、さあ、おまえにバトンタッチしたよ。しっかり走ってくれよ。お父さんができなかったことをしてくれよな。」
理不尽なことに対して声を上げ続けることの大切さをうったえかけるこの本。難しくはあるが、ぜひ多くの若い人に読んでもらいたい。
君たちは今が世界(すべて) [文学 日本 Modern]
中学入試の問題で多く取り上げられている作品らしい。
教育を扱っている作品ということもあり、図書館で借りて読んでみた。
小学校6年生、学級崩壊気味のクラスを様々な子供の視点から追った物語。
いじめではないが、いじめ一歩手前のような、気持ちが弱く、色々な能力が低い子どもにいろいろ悪いことをやらせるストーリーから始まる。
「人間タワー」もそうだったのだが、人間一人ひとりが持つ、内面の弱さ、大変なことが起こっている(起ころうとしている)のに、それを見てみないふりをして時がすぎていくのをひたすら待とうとする子どもたちの心の様子がとても丹念に描かれている。
結構家庭事情が大変な子どもが多く取り上げられており、読んでいて結構きつくなってしまうようなものも多い。しかし、最後の章で、そのクラスにいた引っ込み思案の子供が大人になり教員となり、子どもたちに語りかけるところが希望に満ちており結構読後感は良い。文庫版に収められた、クラスで唯一正義感を持っていろいろなことに立ち向かっていく、貧しい少女の話も勇気を与えてくれる。
色々と考えさせられる良著だった。
鶴の家 [文学 日本 安房直子 た行]
猟師の長吉さんが、結婚した夜。「おめでとさんです」と言って知らない女性がやってきて、青いお皿をお祝いにくれる。いったい誰だったのだろう、と二人で考えているうちに、長吉さんはハッとして、実はこの間間違えて撃ち落としてしまった、絶滅危惧種の丹頂鶴だったのではと思う。
恐ろしくなった二人はしばらくこのお皿をしまっておいた。
ある日嫁さんがこのお皿におにぎりをよそってみるととてもおいしい。それ以来このお皿を使うようになり、どんどん長吉さんは太っていき、獲物もどんどんとれるようになり、いつしか家も大きくなり、こどもも八人できる。
どんどん家も栄え、孫もできて、長吉さんはぽっくり逝ってしまう。すると不思議なことに、青いお皿に鶴の絵が浮かび上がってくる。おばあさんは、「あの人のたましいだ」と思うが、家族には黙っている。
ときは経ち、子どもたちが戦争に行くことに。初めは連絡が来ていたがそのうち連絡が途絶える。するとお皿に3羽の鶴が浮かび上がる。おばあさんが息子たちが死んでしまったと嘆いていると、嫁たちはおばあさんが気が狂ってしまったと思う。しかし数日後、それぞれの戦死の報が届く。
その後も家族のものが死ぬたびに鶴の絵は増えていく。それに気がついていたのは孫の春子だけだった。
春子が結婚する日。春子が鶴の青い皿を眺めていると、鶴の羽ばたきと鳴き声がお皿の中から湧き上がってくる気がする。皿は春子の手から離れ床に落ち割れてしまう。すると何羽もの鶴が空へ飛び立っていく。
それをみた人々は、結婚式の日に鶴が何羽も飛び立つなんて幸運のしるしだ、と思う。
殺してしまった鶴に恩返し(?)をされる、なんとも心温まる話。
6つの小品 Op. 79 [シベリウス 室内楽曲]
The Sibelius Edition: Chamber Music, Vol. 2
- 出版社/メーカー: Bis
- 発売日: 2007/08/27
- メディア: CD
1. 思い出
★★★★★★☆☆☆☆
重く暗いピアノ伴奏で始まる。ヴァイオリンは明るい方向へ引っ張っていこうとしている感じ。段々と流れが出てきて、ピアノがハープのような音型を奏ではじめるとヴァイオリンも息の長い旋律を弾き明るくなっていく。後半段々と盛り上がって行きヴァイオリンも縦横無尽に弾きまくる。若干長くて飽きる。
2. テンポ・ディ・メヌエット
★★★★★★☆☆☆☆
結構仰々しいドラマティックな始まり。バッハをイメージさせる厳しさがある。全くメヌエット的な感じはない。中間部の静かになる部分も含め、常に緊張感を持った曲。
3. 性格的舞曲
★★★☆☆☆☆☆☆☆
いきなりピアノの不協和音で始まる。ヴァイオリンも不穏な感じ。舞曲になると少しわかりやすいメロディになる。現代音楽っぽい感じでシベリウスらしさがない。
4. セレナード
★★★★★★☆☆☆☆
一転して美しいピアノ前奏で始まる。ヴァイオリンがメロディを奏で始めると、ピアノは少し跳ねた感じの淡々とした伴奏に変わる。独特の世界観を持った面白い作品ではある。
5. 舞踏的牧歌
★★★★★★★☆☆☆
幻想的な印象派風のピアノ前奏から始まり、ヴァイオリンも幻想的なメロディを奏でる。中間部でスピードが上がり力強くなるが、再び幻想的で浮遊感のある雰囲気に戻る。最後は力強く終わる。結構クセになる感じの曲。
6. 子守歌
★★★★★☆☆☆☆☆
ゆったりとした穏やかな曲。普通。